吹奏楽部への呼吸法指導
2008年3月8日、東戸塚にある横浜市立境木中学校
吹奏楽部(部員約90名)を訪ね、
呼吸法ウォーター&ブレス
の講習会を開催。 指揮者の堺武弥 さんのご紹介で
この講習会が実現しました。
午後1時〜4時の3時間、はじめての中学生指導と
いうことで不安もありましたが、いざ始めてみる
と 実に楽しい会となりました。
顧問の榊原義将先生は、日頃から「きちんと発言
できる人間になる」ことを生徒に指導しておられ
るとか。その成果でしょう、生徒たちはみんな積
極的に講習に参加し、活発に発言してくれました。
ショルダリングの「ボト〜」も有声音で(笑)
管楽器だけでなく、打楽器や弦楽器にも役立つよ
うに身体の使い方、呼吸の仕方を説明しました。
●息が入るから肺が広がるのか
肺が広がるから息が入るのか
●吸うことと吐くことはどちらが難しい
●なにが呼吸を難しくしているか
●力みとはなにか
●必要とはなにか
●コントロール(部位/方向/分量/時間)
●基本は「立ち方」
●二人一組で(アクター/ウォッチャー)
●マジックコインで立つ
●チャイルドタイム
●ショルダリング
●外柔芯剛
●三節直列
●フィッシュスイム
●ボトミング
●四つの腹式呼吸
●1-2-3-2-1(ワンツースリーツーワン)
●MOT(モット)
●ヒトゴ:ひとりの五分間
●フタゴ:ふたりの五分間
●ミンジュウ:みんなの十分間
休憩はわずかに5分間。ほとんどぶっ通しの
楽しくて、活気に満ち、密度の濃い3時間でした。
近い将来、また講習する予定です☆
***
【2007年】
三重県高等学校吹奏楽連盟の補助で、桑員地区
(桑名市といなべ市)の高等学校4校の吹奏楽部
を対象に、呼吸法(ウォーター&ブレス)の指導
を行ないました。
以下は、2007年6月と10月の2回にわたって行なわ
れた講習会のレポートです。
<一通のメールから>
三重県立桑名西高校の石田正寿先生からメールを
いただきました。石田先生は吹奏楽部の顧問で、
呼吸法にご興味をお持ちとのこと。
拙著「フレックス・タング・ビルド」をお読みに
なって、生徒とともに身体の使い方や呼吸について
学びたい、という講習会の依頼でした。三重県高等
学校吹奏楽連盟の補助で、桑名市といなべ市を合わ
せた 「桑員地区」の高校数校の吹奏楽部を対象と
した指導だそうです。
タングマジックと異なり、金管だけでなく、木管も
打楽器の生徒も参加します。しかも約200名一斉に
指導してほしいという要望。
嬉しい依頼に、二つ返事で引き受けました。
<200人フィッシュスイム壮観!>
そして6月10日、三重県へ行ってきました。名古屋
からJR在来線に乗り換えて桑名へ。会場は桑名高校
の武道場でした。
参加したのは、桑名高校、桑名北高校、桑名西高
校、いなべ総合高校という4校の吹奏楽部員および
顧問の先生方。総勢は約200名でした。
午後1時から6時まで5時間のウォーター&ブレス講
習会です。講義だけでは退屈だし、実習ばかりでは
疲れてしまうので、「講義」「話し合い」「発表」
「実習」「チェック」などをおりまぜながらのワー
クショップ形式をとりました。
200人でやるフィッシュスイムは壮観でした。ス
ケールの大きな映画、たとえば黒沢明の「影武者」
を見ているような気分!
<二人ひと組のペア>
基本は二人ひと組のペアを作って、お互いに意見を
言ったり、姿勢のチェックをするというワークでし
た。
まず最初に「力みとはなにか」について話し合うこ
とから入りました。5分ほど話し合っては、何組かの
ペアに内容を発表してもらう。この繰り返しです。
「力むとなにが不都合か」「必要な筋力とはなに
か」「どういう立ち方がよいか」「吸いと吐きはど
ちらが難しいか」「なにが呼吸をジャマしている
か」など、次々に出される問いに、ペアの相手を変
えながら話し合います。
こうしているうちに、姿勢や呼吸に対して、生徒た
ちの問題意識がどんどん育っていきます。自分がい
かに無自覚であったかに気づき始めるのです。
<アクターとウォッチャー>
話し合うだけでなく、お互いの姿勢をチェックし合
うことも繰り返しました。基本姿勢をとる側がアク
ター(行為者)、それを見てチェックする側が
ウォッチャー(観察者)です。
力みを取り去った立ち方ができるようになることも
大事ですが、他人の立ち方をチェックできるように
なることも重要な能力です。明日からは自分たちで
チェックし合いながら練習するのですから。
2〜3分ごとにアクターとウォッチャーを交代しなが
ら、相手の姿勢について気づいたことなどを発表し
ます。
<リードメッセージ>
この講習会は2回でワンセットです。6月に1回目、
そして10月に2回目を予定しています。今日の講習
を受けた生徒は、今日から10月までウォーター&
ブレスの練習を繰り返し、2回目の講習にのぞむ
わけです。
そこで、彼らの自習を助けるために、ウォーター&
ブレスのリードメッセージを録音し、CD-Rにして渡
しておきました。200人の一人ひとりがこれを使って
毎日練習できるように。
内容は以下の3種類です。
●ひとりの五分間(ヒトゴ)
個人が毎日取り組むトレーニングです。五分間
ワンセットで、一日に最低1セットは実践して
もらいたいものです。
●ふたりの五分間(フタゴ)
二人ひと組でチェックしあうトレーニングです。
これも五分間でワンセット。ゲーム感覚で取り
組める練習です。
●みんなの十分間(ミンジュウ)
パート練習もしくは合奏練習を始める前に全員
で十分間取り組むトレーニングです。
さあ、10月の再会が楽しみです♪
【第二回:進化する「魚」たち】
2007年10月28日
![]()
<三重県桑員地区>
以前『200人の「魚」たち』でご報告した高校生吹
奏楽部員を対象としたウォーター&ブレスの講習
会。三重県高等学校吹奏楽連盟の予算で桑員地区
(桑名市といなべ市)4校の吹奏楽部が、身体の使
い方や呼吸法を学びました。
6月10日に第一回を開催し、10月28日に第二回目の
講習会を行ないました。6月から4ヶ月あまりの期
間、多くの生徒たちがほぼ毎日ウォーター&ブレス
を実践してきました。
<アンケート調査>
第二回講習会を開催するにあたり、10月上旬にアン
ケート調査を実施しました。第一回講習会からの
変化や疑問点などを尋ねたものです。以下は生徒た
ちの代表的な声です。
<< 演奏に関係した効果 >>
●リラックスできて体が楽になった。
●フィッシュスイムがゆっくりできるように
なった。
●力まないようになった。
●落ちついてゆったりした気分を感じるよう
になった。
●肺活量がふえたと思う。
●パート内でピッチがあうようになった。
●長く息が続くようになった。
●高い音がでるようになってきた。
●長く吹き伸ばせるようになった。
●肩に力が入らなくなった。
●息が吸いやすくなった。
●息を出しつくすことができるようになった。
●打楽器の人が管楽器の呼吸法について考える
ようになった。
●楽器によく息が入るようになった。
●呼吸法が楽しくなった。
<< 演奏以外の効果 >>
●持久走が楽に走れるようになった。
●力が入らなくなって動きやすくなった。
●立ってる姿勢が楽になった。
●肩こり楽になった。
●呼吸に気をつけるようになった。
●体がほぐれる感じがする。
●ゆらゆらして気持ちがいい。
●のんびりできるようになった。
●腹式呼吸ができるようになった。
●体の骨が一つひとつ動いている感じ。
●体に芯が通っている感じがわかってきた。
●姿勢がよくなった。
●何でも集中してできるようになった。
●フィッシュスイムはどんなときでもリラックス
することができる。
●ダイエットになる。
●意識しなくてもまっすぐ立てるようになった。
<< よくわからないこと >>
●ボトミングがよくわからない。
●腹式呼吸の正しい方法。
●骨を1本1本動かすという意味が分からない。
●マジックコインをちゃんと踏めているか。
●MOTの最後の1拍で力まないでどうやって
息をはききるのか。
●どこに空気を入れていいのかわからない。
●チャイルドタイム中はどんな事を想像して
おけば良いか。
●骨の位置、骨の名前がわからない。
●手順が難しい。
●パーカッション、弦楽器でも出来ることが
あれば教えてほしい。
<背骨ぐにゃぐにゃ>
今回は第二回目の講習であり、4カ月の修練を積んだ
人たちが対象なので、内容をぐっと深く高度なもの
にしました。
若い高校生たちの飲み込みの早さなのか、とにかく
一回目とはまったく動きが違います。フィッシュス
イムでも特に難しい「胸椎」部分の動きも、かなり
細かくなめらかにできる生徒が何人もいました。
ウォーター&ブレス最大のクライマックスともいえ
る「SOシフト」にも挑戦。「背骨が私を動かす」
感覚も、彼らなら近いうちに体得することでしょ
う。
終了後、一人の男子生徒がニコニコしながら、
「この講習会は来年もあるんですか」
と尋ねてくれたのが印象的でした。
<全国へ広がる>
じつは、三重のレポートをお読みになったある方か
ら、東京でもこの講習会を開いてもらえないかとい
う問い合わせを頂戴しています。
フレックス・タング・ビルドを出版してから、身体
操法や呼吸法に関心をお寄せくださる方が増えてき
ました。金管、木管、打楽器はもとより、ヴァイオ
リニスト、ピアニスト、ヴォーカリストとの共同研
究も進めています。
ウォーター&ブレスやねこ気功がますます広まるこ
とを願っています。
(了)
投稿者 kurosaka : 2007年12月06日