LDAT
1932年、ベルリン大学教授J・H・シュルツが自律訓練法を開発した。「重たい」「温かい」という2つの感覚を自己暗示によって作り出すことで、自分自身を催眠状態へ導く。
最終的にシュルツは6つの暗示を用いる体系にまとめあげる。その成果は「自律訓練法」として発表された。
基本公式
「気持ちが落ち着いている」
第一公式(腕と脚の重感)
「腕と脚が重たい」
筋肉が弛緩してダラーンとした状態を作り出す。それによって心身をリラックスさせる。利き腕から始めて、反対の腕、両腕、利き足、反対の脚、両脚と続けて暗示を行なう。最後に「両腕と両脚が重たい」と暗示。一つの暗示を何度も繰り返す。
第二公式(腕と脚の温感)
「腕と脚が温かい」
末梢血管を拡張させ、血液循環を促進する。それによって一層心身がリラックスする。
第三公式(心臓調整)
「心臓が静かに規則正しく打っている」
心臓の拍動をおだやかにし、安静感を作り出す。
第四公式(呼吸調整)
「呼吸が楽だ」
呼吸をおだやかにし、より深い休息が得られるようにする。
第五公式(腹部温感)
「胃(おなか、太陽神経叢)が温かい」
自律神経に働きかけ、内臓の働きを調整する。
第六公式(額部涼感)
「額が涼しい」
額を涼しくして頭寒足熱の状態を作り出し、頭の働きを調整する。