ワールド・プロジェクト・ジャパン  〜 合奏音楽のための国際教育プロダクション 〜


アレックス・ノリス講義録

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【東京大学Jazz Junk Workshop】

30分ほどバンド指導の時間を設けました。事前に以下のような質問をいただいていたので、それに沿った内容についてアドバイスがなされました。

***〈質問内容〉***
「Three and One」のソロあけtutti部分で、
・広い会場でも響く楽器の鳴らし方
・サドメル特有の複雑なハーモニーの鳴らし方
・swingの乗り方
といった観点でレクチャーをお願いできれば嬉しいです。

また、サドメルはswingもあればラテンもあり色々なフィールがあると思うのですが、その切り替えやリズムの乗り方について「Antigua」のテーマ部分をサンプルとして教えていただければと考えています。
***〈質問ここまで〉***

ハーモニーについては、とにかくピッチを正確に心がけること、お互いを聞き合うことなど、基本をしっかり練習する。

swing感は言葉にするのは難しいけれども、「レイドバックしながら、ぐんぐん曲を前へ進めていく」という矛盾を実現する必要があるとのことでした。

曲の歌い方については、アレックス自身がリードトランペットとしてデモ演奏も行ないました。



【Field Holler Jazz Orchestra】

フィールドハラーのトランペットセクションもアレックスも全員がヤマハの楽器。お酒が進むにつれて、当然のように楽器談義、マウスピース談義に花が咲き、やがて奏法談義になりました。

「耐久力をつけるにはどうすればいいか」という質問に対して、アレックスがルー・ソロフの指導を受けた頃のエピソードが語られました。

当時のアレックスは首を前へ出すクセがあり、その度にルーから「アレックス、首を立てろ!」と指導されたとか。アレックスによれば、いい奏法で演奏する限りほとんど疲れないけれども、姿勢が乱れて力みが出るとすぐにバテるとのこと。

私にとってこの話が興味深いのは、習っている古武術(大東流合気柔術)でも同じ稽古をしたことです。向かい合って相手を押すとき、自分の背中と頭を壁に付けるだけで大きな力が生まれます。つまり「首を立てる」ことで身体に軸が立ち、軽い力で強く押せるようになるのです。

フィールドハラーのトランペットセクションで、明日から「首立て練習」が始まるかもしれませんね。こうして音楽と生きる喜びを噛みしめつつ、富山の夜は賑やかに盛り上がったのでした。



【神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校】

ユースバンド2団体を指導し、間に金管楽器クリニックもはさみました。
1.伊丹高校ICHI☆ITA Jazz Ensemble
My Favorite Things
Night Flight

2.金管楽器クリニック
アレックス自身が行なっている基礎練習を紹介。バズィング、ベンド、クラーク、アーバン、エチュードなどを実演しました。

3.柳学園蒼開高校Swinging Willow Jazz Orchestra
Fly Me to The Moon

両校に対するアレックスの指導は以下3点にまとめることができます。

⚫︎音程
⚫︎アーティキュレーション
⚫︎呼吸

ソロについては、いつも同じ書きソロを演奏するのではなく、リズムを変えたり、音を入れ替えたり、何か違うことをやってみることで、少しずつ即興演奏(インプロヴィゼーション)への道が開かれるとアドバイスされました。

投稿者 kurosaka : 2025年6月30日