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呼吸法を2時間するようになって見つけたこと

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呼吸法を毎日2時間するようになって見つけたこと
黒坂洋介 (著)

きっかけはユヴァル・ノア・ハラリだった。イスラエルのヘブライ大学教授であり、世界的ベストセラー『サピエンス全史』『ホモ・デウス』『21 Lessons:21世紀の人類のための21の思考』の著者である。

ハラリ教授は2000年にヴィパッサナー瞑想を開始し、それが「人生を変えた」そうだ。以来、毎日少なくとも2時間瞑想するようになったとか。それを知って、なんと素敵なライフスタイルだと感激した私は、自分の生活にもぜひ取り入れたいと思った。

私の場合、30年ほど呼吸法と取り組んでいるので、これを毎日2時間できないものかと考えた。それまでも45分程度の呼吸法は日課になっていた。ここへさらに1時間強を追加すれば、毎日2時間が可能である。あとは無理なく習慣化するために、どのようなメニューを作ればいいかである。

「身体」「意識」そして「呼吸」の3要素をコントロールすることで、呼吸法は成立する。このうち身体コントロールは体操に、意識のコントロールは瞑想に通じる。それらのバランスを考えながら、1日2時間のトレーニングメニューを作るべく試行錯誤をくり返した。本書はその過程を描いたものである。

「さあ、今から2時間呼吸法をやろう」というやり方は、忙しい現代社会において現実的でないとわかっていた。だから、生活の中へ分散的に呼吸法を組み込んでいくことがカギを握る。もちろん集中して呼吸法に取り組む時間も必要だが、別の日常動作と重ねて行なえる方法を確立するのが重要と考えた。

人間の動作は、大きく4つに分類できる。古くは行住坐臥(ぎょうじゅうざが)と呼ばれ、今日的に表現するなら歩立座寝(ほりつざしん)となる。そのそれぞれに対応する呼吸練習を考案し、習慣化することを目標とした。なかでも「歩く呼吸法」にはくふうを凝らした。

ハラリ教授が「瞑想の実践が提供してくれる集中力と明晰さがなければ、サピエンス全史もホモ・デウスも書けなかっただろう」と述べておられることが励みとなった。実際、長年親しんできた呼吸法も、こうして毎日2時間を費やしてみると、あらためて多くの発見があった。その道のりを読者と共有できれば幸いである。

投稿者 kurosaka : 2021年2月 5日