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フィーブズ

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不思議な音源

リズムもない、メロディもない、厳密な意味でのハーモニーもない。始まりもなければ終わりもない。倍音の束がズレながら鳴り続ける。それがフィーブズ。

フィーブズは音環境を整え、精神的安定をもたらすように設計されている。でも、聞き手に何かを思い起こさせることを極力避けた抽象的なサウンドである。

空気のように、あるいはカーペットのように、確かにそこにあるけど、存在を意識させないことを狙っている。



※試聴について(2023年7月現在)
フィーブズ体験用のリンクが期間限定で公開されていましたが、ただいまは休止しています。現在、センサーおよびサウンドプロセッシング技術を統合した新しいPFOEVSサウンドを研究開発中とのことです。




【解説】
PFOEVS®︎(フィーブズ、商標登録済み、特許登録済み)は総合病院の待合室で来院者が、よりリラックスできるためのBGMとして長年に渡って研究が続いている。研究は作曲家の外山和彦氏と、東海大学の灰田宗孝先生をはじめ多くの医師が協力。

亀田総合病院(千葉県鴨川市)、東海大学附属大磯病院、東海大学附属伊勢原病院などでも期間限定で実施してきた。灰田医師によれば、耳を傾け集中して聴く場合と無意識に聞き流す場合とでは効果が異なり、リラックス効果と集中力の強化という両方があるとのこと。

これはPFOEVS®︎(フィーブズ)が音楽的なノイズ、つまり意味のない音であることに由来していると考えられる。

通常は意味のない音は雑音あるいは騒音となるが、AIがランダムに選択する音の束、PFOEVS®︎(フィーブズ)サウンドは音楽的ノイズであることが効果をもつサウンドたらしめている。



【外山和彦プロフィール】
PFOEVS®︎(フィーブズ)開発者。米国バークリー音楽大学を主席で卒業。作編曲家としてゴダイゴなどのアーティストの制作に参加。

現在は後進の指導、学際的で形にとらわれないリベラルアーツ音楽教育を研究・実践している。また、ディジタル・ネットワークに対する深い造詣と斬新なアイディアが注目されている。

日本作編曲家協会(JCAA)常任理事
同会教育プロジェクトJCAA for Youディレクター
日本音楽著作権協会(JASRAC)正会員、編曲審査委員
日本音楽作家団体協議会(FCA)理事
TBS子ども音楽コンクール審査委員
文部科学大臣賞選考委員
サウンドクリエーター協会副会長
尚美学園大学大学院非常勤講師




【お問い合わせ】
ワールド・プロジェクト・ジャパン 黒坂まで
infor@wpjapan.com




【参考書籍】
『ハミングバード〜音の呼吸でひびきあう〜』
著:黒坂洋介

本書のテーマは「音」である。呼吸に音を乗せることで身体の調子を整える、あるいは意識状態を変化させるなど、音を使った呼吸法の世界をご紹介している。

代表的なものとしてハミングがあげられる。ハミングは「鼻歌」と訳され、口を閉じ鼻に声を抜いて歌うことを意味するのが一般的だ。

しかし humming の原義は、ハチなど昆虫がブンブン音を立てる、機械がブーンと音を立てるなどである。ハチと似た羽音を立てるため「ハチドリ」と名付けられた鳥を、英語ではハミングバード(Hummingbird)と呼ぶ。

呼吸音について、本書ではいろんな角度から考察を加える。音をどこで出すか、どこに響かせるか、その音をどう利用するかなどだ。

実際、さまざまな選択が可能である。声帯を使うか使わないか、響かせる場所は鼻腔か口腔か、外部音源を使うか、倍音に着目するかなど、採るべき道は多くに枝分かれする。

その中でどれを選べばよいか、初心者にもわかりやすいよう、いくつかのモデルエクササイズを示してある。

また外部音源、つまりなにかを聞きながら、あるいはなにかと合わせながらハミングする方法についても、興味深い事例をご紹介している。

ゴールとしては、「サイレントハミング」つまり無音のハミングによる、絶対静寂の世界へ至ることをめざす。と言っても、けっして難しい話ではなく、通常の呼吸法練習の内容をゆたかにするものとご理解いただきたい。

わかりやすい読み物とするべく、対談スタイルのフィクション形式を採用した。水の呼吸シリーズでおなじみの、風来末先生とパイポくんに登場してもらおう。

投稿者 kurosaka : 2020年10月12日