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シリーズ:吹奏楽デモクラシー

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シリーズ:吹奏楽デモクラシー
2.生徒第一主義: 対談 吹奏楽指導者・山﨑朋生(下巻)
1.良き模範: 対談 吹奏楽指導者・山﨑朋生(上巻)








2.生徒第一主義: 対談 吹奏楽指導者・山﨑朋生(下巻)
バジル・クリッツァー (著), 山﨑朋生 (その他)



『吹奏楽デモクラシー』シリーズ2作目の今巻は、「生徒第一主義」と題した。

これは、日本吹奏楽界の宿痾ともいえる「吹奏楽コンクール第一主義」あるいは「勝利至上主義」と対照的なものといえる。しかし、生徒第一主義はコンクールへの出場や代表あるいは金賞の獲得ということと対極の関係でもトレードオフの関係でもない。

前巻に引き続き対談してお話を伺った吹奏楽指導者・山﨑朋生氏は、事実いくつもの全国出場有名吹奏楽部の指導に長年携わっておられる。

生徒第一主義とは、

・生徒ひとりひとりの成長
・生徒ひとりひとりの上達
・生徒ひとりひとりの自己実現

を助け、促し、それに貢献することを指導者としての使命とし評価軸とすることである。

したがって、生徒第一主義は、自然とコンクールの結果にもポジティブに作用しうるのだ。・・・生徒ひとりひとりに我慢や犠牲を強いて指導者の思い描く音楽を強権的かつ人工的に作り込んでいく方式で結果を出すことに依存していなければ。

集団の達成のために、音楽を愛する子供や愛好家が屈服させられることは、良くないことだ。その至極当たり前をただ述べるだけの今巻とも言える。

ただし、これは批判を目的とはしていない。
生徒第一主義を実践したい方々のための書である。








1.良き模範: 対談 吹奏楽指導者・山﨑朋生(上巻)
バジル・クリッツァー (著), 山﨑朋生 (その他)



このシリーズの記念すべき最初の本では、吹奏楽指導者でトロンボーン奏者の山﨑朋生氏に話を聞いた。

氏とは、アレクサンダーテクニークの学習の場で出会ったのであるが、トロンボーン奏者としての端正で正統的な演奏とともに、関東のいくつもの超有名吹奏楽部で指導者やコーチを務めているにも関わらず、『金賞以外は無価値。なんならプロの演奏より全国吹奏楽コンクールの勝者の演奏の方が良いと思っている感』を醸し出す『吹奏楽関係者』の印象(わたしの偏見であるが)をまったく感じさせないところにとても興味を持ったのを良く覚えている。

数年に及ぶ付き合いのなかで、山﨑氏が学生や吹奏楽部の顧問の先生方に非常に信頼され愛されていることも分かってきたし、対談でも出てくる話だが、吹奏楽部の活動において本当に必要とされるニーズに丁寧に応え活動をサポートされている様子を見るにつけて、大きな感銘を受けていた。

生徒は指揮者や指導者の駒ではないー。

コンクールの結果より音楽の楽しさや素晴らしさを実感する方が大切だー。

このような、当たり前のことすらバカにされることもある学校吹奏楽界には歪みがあるのは確かだが、一方でこの当たり前に共感し実践しようとする教員、指導者も数多い。

この本がそういう方々の助けになることを願う。

投稿者 kurosaka : 2020年7月21日