ワールド・プロジェクト・ジャパン  〜 合奏音楽のための国際教育プロダクション 〜


マイク・ロチャのトランペット講義録

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2018年11月23日(金祝)、Gordon Goodwin's Big Phat Bandの現役メンバーMike Rochaによるトランペット・ワークショップ。会場は東京・大手町スタジオ。

ヤマハさんが試奏用の楽器を展示してくださいました。New Yorkモデル、Chicagoモデル、Eric Miyashiroモデル、新Bobby Shewモデル、そしてマイクも使っているLos Angelesモデル(いわゆるWayne Bergeronモデル)など。

3時間に及んだワークショップの内容は以下の通り。

1.ウォームアップ(The Tunig CDを利用)
2.やさしいインプロヴィゼーション
3.ヤマハ楽器試奏
4.Backrow Politicsのセクション練習
5.Sing Sang Sungのセクション練習
6.プランジャーミュートの効果的な使い方

興味深いのはThe Tuning CDを使ったウォーミングアップです。Richard A. Schwartz博士による「The Tuning CD」は、管楽器や弦楽器の音程感覚を磨くためのツールとして開発されたもの。アメリカはA=440が基本なので440版を使いますが、441版や442版もあるようです。iTunesおよびamazonで入手できます。
https://itunes.apple.com/jp/album/the-tuning-c-d-a-440/319589901

このCDをかけて、たとえばタンギング練習やスケール練習をする。鳴っている音と自分の音程を聴き比べて、その差にフォーカスし続けるのです。

Cを鳴らしてCの音を吹いて合わせるのはもちろん、CとC#、CとDなど、基準音と自分の音のインターバルも注意して聴く。この練習をすることで、音程がぐんぐん良くなるとか。

マイクは30分くらいThe Tuning CDを鳴らしっぱなしにして、いろんな練習をすることもあるそうです。

しかし今回のワークショップのハイライトはやはり「Big Phat曲のセク練」でしょう。大阪でもBackrowをやりましたが、今回はSing Sang Sungも使って、細かいニュアンスまでみっちりと合わせました。

なにしろ現役メンバーが実演付きで指導してくれるのですから、自分がBig Phat Bandのトランペットセクションに加入したような気分になれます。Gordonの譜面の書き方のくせや、Wayne Bergeronの歌い方など、ふつうは知ることができない裏話も満載で、興奮しっぱなしのワークショップとなりました。

☆☆☆

2018.11.14
明治大学Big Sounds Society Orchestraとの共演。会場は秋葉原Tokyo TUC。まずはトランペットのクリニックから。

●エアに仕事をさせる。
●アスリートとして身体の管理をせよ。
●科学者として考えながら練習せよ。
●効率を考えた練習をせよ。
●インプロヴィゼーションは即興演奏だけでなく練習としても効果がある。
●同じことばかり練習していてはいけない。
●自分の殻を破れ。
●コンフォートゾーン(快適な場所)から出る勇気を持とう。
●セクションプレイではどう演奏するか。
●Big Dipperの色の付け方。
●舌の使い方。
●ハーフバルブの使い方。

などなど、マイクの実演を交えて迫力あるクリニックとなりました。

投稿者 kurosaka : 2018年11月24日