ワールド・プロジェクト・ジャパン  〜 合奏音楽のための国際教育プロダクション 〜


自由の街、自由の音楽。

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バークレー・ハイスクール
ジャズアンサンブル
日本公演レポート
2007.7.19-7.30
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【インデクス】
バークレーが来た
立教池袋でリハ☆
立教池袋コンサート☆
B flatでライブ
ロイヤルホースでライブ
堺で演奏
堺観光
京都に遊ぶ
琵琶湖畔で演奏
倉敷へ
ジャズ・フェスティバル
保護者リーダーRuthさんからの手紙




2007.7.19 バークレーが来た☆

<全米屈指のハイスクールバンド>
1450 サンフランシスコからバークレー・ハイスクール
   一行を乗せたJAL便が成田空港に到着。
1600 空港の到着ロビーに姿をあらわし、荷物をトラッ
   クに積み込み、バスで一路都心へ。
1730 品川のホテルに到着。チェックイン。各自夕食。

バークレー高校ジャズ・アンサンブルがやって来ました。
1999年から8年ぶり3度目の来日です。バークレーはカリ
フォルニア州を代表するハイスクール・バンドで、全米
でもトップクラスの実力。数多くのジャズ・アーティス
トを輩出している名門校でもあり、テナーサックスの
ジョシュア・レッドマンや、ピアニストのベニー・グリ
ーンも同校のOB。

ちなみにジョシュアはハイスクール時代に同様のツアー
で来日し、日本の家庭へホームステイしたとか。今回の
メンバーからも将来のスタープレイヤーが生まれるかも
しれませんね。

<来日公演スケジュール>
2007年7月19日(木)
 成田着。
2007年7月20日(金)
 立教池袋中学高校を訪問。練習。ホームステイ。
2007年7月21日(土)
 立教池袋中学高校で合同演奏会。ホームステイ。
2007年7月22日(日)
 赤坂BbでGroovy Encounterと合同コンサート。
2007年7月23日(月)
 大阪ロイヤルホースでGlobal Jazz Orchestra
 と合同コンサート。
2007年7月24日(火)
 堺市(バークレーの姉妹都市)を訪問。
 境市立東文化会館で泉陽高等学校と合同コンサート。
 ホームステイ。
2007年7月25日(水)
 堺市で交流。ホームステイ。
2007年7月26日(木)
 終日 京都観光。
2007年7月27日(金)
 滋賀県高島市ガリバーホールでBig Bellと
 合同コンサート。
2007年7月28日(土)
 倉敷チボリ公園で演奏。
2007年7月29日(日)
 倉敷サマージャズフェスティバル出演。
 カウント・ハード・ジャズ・オーケストラや
 本田雅人グループと共演。
2007年7月30日(月)
 サンフランシスコへ向けて出発。




2007.7.20 立教池袋でリハ☆

午前 都内観光(新宿都庁舎〜浅草)。
午後 立教池袋中学高等学校を訪問。
   同校のバンドと合同リハーサル。
夜  同校の家庭へホームステイ。

バークレーは新宿の都庁展望台から東京を眺望。その後
浅草へ向かい昼食とフリータイム。午後は立教池袋中学
高等学校へ向かいました。

同校ジャズバンド(といっても吹奏楽のような大きな編
成なんですが)と一緒に、明日の合同演奏曲「On Green
Dolphin Street」を練習しました。チャールズ・ハミル
トン先生の指導で、バンドのサウンドがぐんぐん変わっ
ていきました。合同練習の後、バークレーの生徒はホー
ムステイへ。今夜はどんなドラマが生まれるでしょう◎




2007.7.21 立教池袋コンサート☆

午前 立教池袋集合。ランチ。
午後 同校センテニアルホールで合同演奏会。
   立教池袋中学高校の演奏(まとまりがありクリー
   ンなサウンドの素晴らしい内容でした)に続いて、
   バークレーの演奏。45分の予定が1時間を超えて
   しまいました。ごめんなさい!
夜  レセプションのあとホームステイへ。

バークレー高校一行には10名の保護者が同行しています。
彼らの大部分は昨夜六本木へ繰り出し、西麻布の「権八」
というレストランで夕食を楽しみました。ここは小泉前
総理がブッシュ大統領をもてなしたことで知られる店で
す。そして6名の保護者は、なんと今朝4:30にホテルを
出て、築地市場でマグロのせりを見に行ったとか。いや
あ、気合いが入ってます。

BHSの生徒は立教池袋へ着いてから演奏会までの間、少
しフリータイムがありました。キャンパス内を見学した
り、楽器を練習する時間にあてるはずだったのですが、
何名かの生徒は池袋駅から電車に乗ってアドベンチャー。
原宿へ買い物に行ったりしたそうです。無鉄砲で向こう
見ずな行動は、「自由」な気風のバークレーならではか
もしれません。

BHSの立教池袋での演奏曲目は以下の通り。
- Airegin (S.Rollins / Bill Holeman)
- Nutville (H.Silver / Greg Hopkins)
- Upside Downside (North Texas University)
- QUARTET コンボ演奏 Solar (Miles Davis)
- The Jody Grind (H.Silver / John Clayton)
- Simone (F.Foster)
- A Minor Case of The Blues (Matt Catingub)
- 合同演奏 On Green Dolphin Street




2007.7.22 B flat でライブ

朝  立教池袋に集合。バスで赤坂へ。
   ライブハウス B flat に到着。サウンドチェック。
午後 Groovy Encounter とバークレーの合同ライブ。
夕方 ライブ終了後、バスで品川のホテルへ向かって、
   チェックイン。
夜  大阪へ陸送するため、スーツケースと楽器をトラッ
   クに積み込む。

トランペット奏者/金管指導者の杉山正(まさし)氏が
指導するユースバンド Groovy Encounter とBHSのジョイ
ントです。会場は赤坂のB flat。Groovy は全曲 Gordon
Goodwin のナンバーで軽快かつパンチの効いた演奏を披
露しました。

BHSの演奏曲目は以下の通り。
- It Don't Mean A Thing (D.Ellington / J.Fedchok)
- Sunbeams (arr.Dave Eshelman)
- You've Changed (F.Mantooth)
- QUINTET コンボ演奏
- Simone (F.Foster)
- SESTET コンボ演奏
- A Minor Case of The Blues (Matt Catingub)
- アンコール The Jody Grind

若いパワーが交錯する、すばらしいジョイントでした☆




2007.7.23 ロイヤルホースでライブ

朝  品川のホテルをチェックアウト。新幹線で大阪へ。
午後 梅田のホテルへチェックイン。
夕方 ロイヤルホースでサウンドチェック。
夜  グローバル・ジャズ・オーケストラと合同演奏。

ロイヤルホースは大阪を代表するライブハウス。グロー
バルは西日本でトップックラスの社会人ビッグバンドで
す。BHSの来日ではいつもジョイントを引き受けていた
だいていて、1986年、1999年に引き続き3回目です。

BHSの演奏曲目は以下の通り。
- Airegin
- It Don't Mean A Thing
- Prelude to A Kiss
- QUINTET コンボ演奏 
- Upside Downside
- TRIO コンボ演奏
- Nutville
(Encore) Simone

このあとグローバルのハイレベルな演奏に、ハミルトン
先生もBHSのメンバーも大喜び。演奏後、ロイヤルホース
でそのままパーティーとなりました◎




2007.7.24 堺で演奏

朝  フリータイム。
午後 堺市を訪ね、東文化会館で泉陽高校と合同演奏。
夜  堺市の家庭へホームステイ。

バークレーと堺は姉妹都市。今年は姉妹提携40周年にあ
たります。できたばかりの堺市立東文化会館で、地元の
泉陽高校ジャズバンド部と合同演奏会を開きました。

泉陽高校のみずみずしいサウンドに続いて、BHSも迫力
ある演奏を披露しました。BHSの演奏曲目は以下の通り。
- Simone
- Sunbeams
- You've Changed
- A Minor Case of The Blues
- Take The A Train (泉陽とBHSの合同演奏)

バークレー市長からあずかった公式メッセージをステー
ジで朗読し堺市の方へ手渡して、両都市交流の演奏会は
楽しい雰囲気にうちに終了しました。このあとBHSの生徒
は、地元堺市の家庭へホームステイに向かいました。




2007.7.25 堺観光

終日 BHSの生徒は、堺市の方々およびホストファミリー
   に案内していただき、仁徳陵、堺市博物館、呈茶
   体験、自転車博物館サイクルセンターなどを見学。
   バークレーの森で記念撮影。
夜  ホームステイへ。

指揮者のハミルトン先生をはじめ保護者の方々は、生徒
とは別行動。今日はツアーガイドの山中さんの案内で奈
良観光です。夜は文楽を鑑賞しました。




2007.7.26 京都に遊ぶ

朝  堺のホストファミリーに別れを告げて京都へ。
日中 京都観光。清水寺、金閣寺。
夕方 京都のホテルへチェックイン。以後自由行動。

曇り一時雨のち晴れという天気。じりじりと照りつける
太陽、蒸し暑い空気、ときおり吹く救いの風。夏の京都
らしい観光デーとなりました。

清水寺の近くで、はじめて京風お好み焼きをいただきま
した。小麦粉の皮一枚を二つ折りにした中に具が入って
いて、ちょうど分厚いクレープのような形状。キャベツ
の代わりにたっぷりの九条ネギ、豚肉の代わりに牛筋肉、
天かすの代わり(かな?)にコンニャク、そして目玉焼
がはさんであり、お好みソースの代わりにしょうゆ。カ
ツオ節をふりかけてできあがり。美味です。新鮮な刺激
でした。いわゆるノーマルなお好み焼き(大阪風、広島
風を問わず)とは別種の食べ物かもしれません。




2007.7.27 琵琶湖畔で演奏

午前 フリータイム。
午後 滋賀県高島市にある琵琶湖畔ガリバーホールへ
   向かう。
夜  地元の社会人ビッグバンド Big Bell とジョイン
   ト・コンサート。

琵琶湖の西湖畔にある街、高島のガリバーホールでコン
サートです。地元の社会人バンド Big Bell の楽しい演
奏に引き続き、BHSは以下の曲を演奏。
- It Don't Mean A Thing
- Prelude to A Kiss
- QUINTET コンボ演奏「Adversus」 
- Upside Downside
- SEXTET コンボ演奏「All The Things Your Are」
- Nutville
(Encore) The Jody Grind

300人を越える高島のお客さんは熱心に聞き入り、暖かい
拍手をくださいました。BHSの演奏にも躍動感が感じられ
ました。

コンサートを終えて高島から京都へ戻る車中から、琵琶
湖に移る月が美しく冴えていました。




2007.7.28 倉敷へ

朝  京都を出発。
昼頃 姫路城見学。
午後 倉敷チボリ公園到着。サウンドチェック。
夜  チボリ公園プレーネン広場で演奏。

暑い日でした。カンカン照りの真夏日。倉敷のチボリ公
園でサウンドチェック。夜になって少し涼しくなりまし
た。BHSは迫力ある演奏を披露しました。
- Airegin
- Simone
- Quintet コンボ演奏 Dr.Wasabi
- You've Changed
- Quartet コンボ演奏 What Is Thing Called Love
- A Minor Case of the Blues

夜は園内で、ダンス、音楽、レーザー光線、そして花火
の華やかなパフォーマンスを鑑賞。




2007.7.29 ジャズ・フェスティバル

夜  チボリ公園アンデルセンホールにて、倉敷サマー・
   ジャズ・フェスティバルに出演。

出演:バークレー高校ジャズ・アンサンブル
   カウントハード・ジャズ・オーケストラ
   (ゲスト:吉田憲司tp、小笠原千秋vo)
   本田雅人スペシャル・カルテット(本田雅人as、
   則竹裕之ds、松本圭司kb、川内啓史b)  
   フィナーレ:ロッキーのテーマ(メイナード・ファ
   ーガソンに捧ぐ)

BHS日本公演の最後を飾るのは第16回倉敷サマー・ジャ
ズ・フェスティバル。今年は会場をアイビースクエアか
らチボリ公園アンデルセンホールへ移しての開催です。
いつにもまして熱のこもったよい演奏を披露することが
できました。

カウント・ハードは松井大圓氏(tp)をリーダーとする
地元の社会人ビッグバンドであり、当フェスティバルの
ホストバンドでもあります。今回は、昨年急逝したメイ
ナード・ファーガソン追悼公演の意味もあり、演奏曲目
のほとんどをMFナンバーで固めました。

本田雅人は元「Tスクエア」のメンバーとしても著名な、
日本を代表するサックス奏者のひとり。歯切れのよいリ
ズムと流麗なメロディで聴衆を魅了しました。

フィナーレは出演者全員による「ロッキーのテーマ」合
奏。昨年このフェスティバルに出演する予定ながら来日
3週間前に急逝したメイナード・ファーガソンを追悼し
ました。

これにてバークレー高校の日本ツアーは全公演を終了。
立教池袋中学高校と交流演奏とホームステイ、Groovy
Encounter と赤坂 B flat で共演、Global JO と梅田ロ
イヤルホースで共演、泉陽高校と堺市立東文化会館で交
流演奏そしてホームステイ、堺〜京都観光、滋賀県高島
市ガリバーホールで Big Bell と共演、チボリ公園プレ
ーネン広場での野外演奏、そして倉敷サマー・ジャズ・
フェスティバル。

今回のツアーにおいてバークレー高校は、学校で、ライ
ブハウスで、コンサートホールで、大型野外ステージで、
そしてジャズ・フェスティバルでと、バラエティに富ん
だ会場で演奏をしました。また、東京と堺でホームステ
イをして日本の家庭生活も体験しました。

わずか2週間足らずの日程ではあり、ビッグバンドという
世界に限定された範囲ではありますが、それでも日本の
多様な側面を垣間見てもらえたのではないかと思います。

各地で多くの方々のお世話になりました。この場をお借
りして厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。

バークレー高校一行は、7月30日、岡山空港から羽田を経
由し、成田から帰国の途へつきます。




【BHS保護者リーダーRuthさんからの手紙】

2007.8.13

Hi Yosuke!

I've been back from Japan since last Saturday
afternoon, August 4. I thought I could drop
you a line sooner but even now I'm still
adjusting to the time difference.

I just want to tell you again how wonderful
the Berkeley High Jazz Tour was. I couldn't
have imagined a more perfect trip! And
Charles, the other chaperones, the students
and I couldn't have asked for more. Each e-
mail I get from parents is about the glowing
reports from their student about how much she
or he loved the tour.

All of the performances offered a slightly
different musical experience for the students,
all of it excellent! You are really
knowledgeable about the different venues and
musical groups. It was wonderful that you
could arrange all these opportunities for
them. I'm so pleased that they played with
Japanese musicians who were of a variety of
ages and skills. It was important to me that
they actuallly be on stage with them and get a
chance to talk with them. And they could see
how seriously the Japanese musicians are about
jazz. It's so obvious that they work a lot on
the technique for their instrument.

The homestays were so exciting for our
students. So many different experiences for
them to share when they got back together
again. I think they all became closer friends
with each other because of it.

And your choice of hotels was just right.
Every place was well located according to the
performance venue or convenient to
transportation or sightseeing or all three! I
know everyone was pleased you were able to get
such nice lodgings for us.

The pacing of the schedule I thought at first
would be too busy for the students but as we
got into it, it seemed to be just right. And I
like the order of the performances, starting
with Rikkyo students and ending at the high
point of the Kurashiki Jazz Festival. I like
the sight-seeing trips that were organized for
the students and there was enough time for
them to do some exploring on their own.

It was a real feat to get everything scheduled
into such a short period of time. It must have
taken dozens of phone calls, e-mails,
conversations. And once we were on the tour,
everything was so organized. I always felt
secure in knowing what would happen next.

From beginning to end, everything aspect of the
tour was fabulous. Thank you for all your hard
work in planning it for us. I am so
appreciative of all the Japanese people who
opened their homes and shared their music with
us. These experiences will continue to have a
huge impact on our students. They'll never
forget this summer in Japan!

Sincerely,
Ruth Tabancay, parent coordinator
Berkeley High School Jazz

投稿者 kurosaka : 2007年8月 1日