合気
●光と闇
ー現代武道の言語・記号論序説
●合気修得への道
--佐川幸義先生に就いた二十年
現代武術最高と評される大東流合気柔術の達人・
佐川幸義師範の演武写真を大量に収録。
●合気 奇跡の解読
●空手・合気・少林寺
レビュー
論理的かつ痛烈な批判を受け止める自信のある方だけにお勧めします。
2010年5月31日
空手・合気道・少林寺拳法のいずれかの経験者で、自分の武道へ批判を真摯に受け止める自信のある人にだけお勧めしたい一冊です。
私は合気道と少林寺拳法の経験者ですが、著者の考えには反論できない説得力があります。特にASF/BSF(止まって攻撃/動きながら攻撃)と言われる、少林寺拳法と合気道の根本的な攻撃形式の違いには、比較することで両者の技がそれぞれ矛盾を含んでいることが分かり深く考えさせられました。
論理的で説得力があり反論できない分、読んでて悔しいのですが、著者も合気道の達人であることや、達人と言われる人の実力は十分認めていることもわかるので、あくまで日本の武道界の発展を願っての批判であることは感じられます。
ただ、批判に対する改善策や代案には触れられていないので、それらを知るために数ある他の著書から今後学んでいきたいと思います。
日本の三大武道を記号論で比較
2002年6月18日
日本の基本的に武器を使わない代表的な武道である空手と合気道と少林寺拳法を、記号論的観点から比較している本。本書は記号論を武道に応用してみた一例である。
対話形式にして読みやすくしてはいるが、哲学的・記号論的記述の仕方と著者が発明した新概念を多用しているので、理解しがたい部分が多々ある。使っている用語の解説や索引を巻末につけて欲しかった。
しかし、難解な言い回しの向こう側にある内容は、とてもいい。目からうろこが落ちるような、実践者が無意識に実践していたことが、言葉になって明らかにされている。その点は高く評価できる。この三武道の黒帯クラスはぜひ一読してほしい。
●空手・合気・少林寺 (続)
レビュー
武道を科学的に垣間見れた
2008年4月3日
文章はやや難解ですが、正確な説明をするために仕方がないと思う。そして、この本にはそんな障害も軽く乗り越えさせてしまうだけの面白さがあった。
個人的には、「合気道家が極真トーナメントに出場すると!?」...に書かれている内容が特に衝撃的だった。
他にも、合気道の呼吸力や擁護システム、また馬鹿力ではない相撲力の投げの秘密などなど...これまで誰にも明かされることのなかった秘密が惜しげもなく公開されている。前作と合わせて読んで、明らかに武道の動きを見る目が変わった。
ただし、なにぶん先進的な内容なので、それに付いていけなかったり拒否反応を示す人にとっては面白くない本かもしれない。
内容は深いのだが、用語解説や写真がもっと欲しい
2002年6月21日
前作以上に難解になっている。科学的に厳密な考証をしており、他の格闘技比較よりかなり深い分析をしている。
しかし、使っている概念が著者の発見したものであり、著者の他の著書を読まないと理解できない。他の本を紹介するだけでなく、巻末に概念のエッセンスを紹介していたらより理解しやすかった。また、空手や合気道や少林寺拳法の技術を知らないと理解できない。前作より写真が減った分、一般読者には理解しにくいだろう。
対話型にして、読みやすくする工夫をしているのだから、もう一歩、進めて理解しやすくしてほしい。
●合気という奇跡
●神技・塩田剛三
●幻の神技・岡本正剛
●禅と合気道