ワールド・プロジェクト・ジャパン  〜 合奏音楽のための国際教育プロダクション 〜


クール&ホット

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【インデクス】
2009.4.20 到着(全スケジュール)
2009.4.21 さくらんぼ
2009.4.22 むむす
2009.4.23 赤猫トリオ
2009.4.24 立教NSH
2009.4.25 官能と爆薬
2009.4.27 Tokyo TUC
2009.4.28 初めての体験
2009.4.29 スイングハード
2009.4.30 呼吸の科学
2009.5.01 グローバル・ジャズ
2009.5.02 レアサウンズ
2009.5.03 金沢もっきりや
2009.5.04 クロスランドおやべ
2009.5.05 広島へ
2009.5.06 ハートブレイク
番外編   無事帰国!
プロフィール






【クレイ通信】到着 2009.4.20


<氷と炎のギグ>
クレイ・ジェンキンス(Clay Jenkins)が来日し
ました。ロチェスターからデトロイト経由で成田
に到着。

フライトが早く着いたのと、空港がすいていたた
め、私が迎えに行くと、もう姿を現していました。
ちょうど同時刻にロビーに出たようです。

そのまま成田エクスプレスの切符売り場へいくと、
これまたグッドタイミングで、5分後に渋谷行きの
便が出るところ。おどろくほどのスムーズさで、
ホテルまでたどり着きました。

これから約2週間におよぶツアーが始まります。

コンテンポラリーで知的に洗練された音楽を奏で
ると思いきや、ブリリアントで力強い音色も聞か
せる。クールとホット、動と静、陰と陽が自在に
入れ替わる「氷と炎」の豊かな音楽世界をお楽し
みください。 

カウント・ベイシー、スタン・ケントン、ハリー・ 
ジェームズ、バディ・リッチ、クレイトン・ハミ 
ルトンなど名門楽団で演奏した名プレイヤー。現 
在はイーストマンで教鞭をとるクレイの登場です。




<片岡雄三カルテットと共演>
CJ at sakuranbo
4月21日(火)19:30 
さくらんぼ(京王線・柴崎駅前) 

クレイ・ジェンキンス tp 
片岡雄三 tb 
吉岡秀晃 p 
安ヵ川大樹 b 
広瀬潤次 ds




<野口 茜トリオと共演>
CJ w/ akaneko
4月23日(木)19:30 
B flat(東京メトロ赤坂駅) 

クレイ・ジェンキンス tp 
野口 茜 p 
柳原 旭 b 
藤井 摂 ds




<大学生ビッグバンドと> 
4月22日(水) 国際基督教大学D館 
クリニック 18:00 無料 
ICUモダン・ミュージック・ソサエティ 
中村(090-3443-0746) 
  
4月24日(金) 
新大久保Space Do 18:30 500円(前売) 
TEL: 03-3361-2211 
立教大学ニュー・スウィンギン・ハード 
中島(080-5077-1128) 

4月27日(月) 
神田Tokyo TUC 18:00 1,500円 
TEL: 03-3866-8393 
明治大学ビッグサウンズ・ソサエティ・オーケストラ 
阿部(090-6139-5263) 

4月28日(火) 
新宿SOMEDAY 19:30 2,500円 
TEL: 03-3359-6777 
中央大学スウィング・クリスタル・オーケストラ 
小川(080-4423-6782)




<社会人ビッグバンドと> 
4月25日(土) 
 新大久保Space Do 16:00 3,000円(前売)  
 TEL: 03-3361-2211 
 セクシー・ダイナマイト・ジャズ・オーケストラ   
4月29日(水) 
 しずぎんホール ユーフォニア  
 18:30 2,000円(前売) 
 静岡スイング・ハード・オーケストラ 
 音楽舎054-265-2930 

5月1日(金) 
 大阪ロイヤルホース 19:30 
 06-6312-8958 
 グローバル・ジャズ・オーケストラ 
 STUDIO TO DO野々村(06?6375?3525) 

5月2日(土) 
 ボトムライン名古屋  
 052-741-1620 
 レアサウンズ・ジャズ・オーケストラ 
 井上(090-3953-5723) 

5月3日(日) 
 金沢もっきりや 19:30 
 076-231-0096 
 岡本勝之(b)グループ 

5月4日(月) 
 富山クロスランドおやべ 1500  
 2,500円(小中1,000円) 
 TEL: 0766-68-0932  
 フィールドハラー・ジャズ・オーケストラ 
 岡本(090-1315-8599) 

5月6日(水) 
 広島ゲバンドホール 13:30 1,500円(前売) 
 TEL: 082-503-1711 
 ハートブレイク・ジャズ・オーケストラ 
 木坂(080-3881-1046) 






【クレイ通信】さくらんぼ 2009.4.21


<片岡雄三カルテットと共演>
4月21日(火)19:30
さくらんぼ(京王線・柴崎駅前)

クレイ・ジェンキンス tp
片岡雄三 tb
吉岡秀晃 p
安ヵ川大樹 b
広瀬潤次 ds

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※撮影:さくらんぼweb担当 久保隆雄


第1セット
 All The Things You Are(片岡カルテットのみ)
 Joy Spring
 All of You
 No More Blues
 Nica's Dream

第2セット
 Crazy He Calls Me(片岡カルテットのみ)
 Stella By Starlight
 No Greater Love(ゲスト:志賀聡美)
 My Foolish Heart
 Donna Lee
 アンコール:Like Someone in Love


クレイ来日初日のギグは、京王線柴崎駅前の小さな
オアシスさくらんぼ。この何年かジョージ岡田マス
ターには、春と秋の2回お世話になっています。

昨日、ニューヨーク州ロチェスターからのロングフ
ライトを経て成田に着いたクレイは、疲れたようす
もみせず、スーツ&タイ姿でさっそうと登場。

ニュージーランドでマイルス・デイヴィスのアルバ
ム「Miles Ahead」の曲を演奏するライブがあった
とき、クレイはマイルスの役でトランペットを吹い
たそうです。まさにミスター・モダンジャズともい
えるプレイヤーです。

今日の共演バンド片岡雄三カルテットは、日本を代
表するジャズメン。そこに百戦錬磨のクレイのトラ
ンペットが加わり、会場は瞬時にJAZZYな空気で満
たされました。

とりわけ共演者はクレイのプレイにノセられて、と
ても気持ちよく演奏できたそうです。インタープレ
イの応酬、また応酬。本格的なジャズを堪能するこ
とができました。

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※撮影:さくらんぼweb担当 久保隆雄


☆マニアのためのクレイ情報
 使用楽器:Edwards のトランペット
 マウスピース:Bach 1&1/4

☆クレイの好きな食べ物
 日本そば、焼き鳥、魚料理。寿司は嫌いじゃない
 けど、まあまあだそうです。ビーフはあまり食べ
 ないとか。基本的にビール党。スパイシーなもの
 も好き。名物さくらんぼカレーもおいしくいただ
 きました。


明日は国際基督教大学(ICU)モダン・ミュージッ
ク・ソサエティと共演です。 






【クレイ通信】むむす 2009.4.22


<国際基督教大学へ>
渋谷のホテルを出たクレイと私は、井の頭線で久我
山駅へ。そこで迎えてくださったのは、トランペッ
ト奏者の外山昭彦氏。長く国際基督教大学(ICU)の
ビッグバンドを指導しておられます。

外山さんの車でICUキャンパスヘ到着したクレイは、
まずジャズライフ誌の取材を受けました。インタ
ビュアーは峰崎芳樹氏(トランペット奏者)。

スチューデントバンドを指導する際に、どのように
グルーブ感を出すかとか、音の立ち上がりが遅れる
現象の日米の比較など、かなり専門的かつ実践的な
内容になりました。

特に、カウント・ベイシー楽団での在籍経験から学
んだ話などは興味深いものでした。ジャズライフ誌
記者の方も、「これまであまり聞いたことのない貴
重な話が聞けた」と喜んでおられました。くわしく
は次号ジャズライフで☆

つづいて、ICUのビッグバンド「モダン・ミュージッ
ク・ソサエティ(MMS)」のブラスセクションに対す
るクリニックです。

「サウンドがすべてと言っていい。サウンドさえよ
ければ、ほかのことはなんとかなる」という言葉か
らクリニックは始まりました。

私が研究している「呼吸」についてもユニークなア
イデアを聞くことができました。誤解があるといけ
ないのでくわしくは書きませんけれども、腰の使い
方や息の流れのイメージなど、意識操作法としても
興味深いものでした。

クレイは毎日3マイル(5km弱)走ることを心がけて
いるとか。フィジカルなトレーニングにも力を入れ
ているそうです。

アーティキュレーションについては、TATATAとい
うタンギングのほかに、KAKAKA、DADADA、GA
GAGAなどが紹介されました。

ブラスクリニックに引き続き、MMSのバンドワーク
ショップです。MMSが選んだのは「Ya gotta try」
「Cute」「Wind Machine」の3曲。

「サウンドの次に気をつけるのはタイムだ」とクレ
イは言います。レイドバックのコツ、グルーブ感の
出し方、八分音符を走らなくする方法、グルーブ感
とダイナミクスの関係など、具体的な指導がされま
した。

MMSにかぎらず、ほとんど例外なくすべてのビッグ
バンドが指摘されるのがダイナミクスです。「同じ
音量の音を吹き続けてはいけない」。たとえば八分
音符が4つ並んでいたとき、4つともフォルテで吹く
のではなく、どれかを目立たせほかを隠す。

二分音符を吹き伸ばすときも、二拍を同じ音量で吹
くのではなく、クレシェンドかデクレシェンドか、
なにか音量に変化をつける。曲の全体にも細部にも
かならず「変化」を起こし続けることで、音楽を作
り上げていきなさいとのこと。

最後に上記3曲のソロイストとしてクレイが入り、
ミニコンサート形式でワークショップを締めくくり
ました。

そして恒例の打ち上げは、居酒屋「ひげ」で。クレ
イはビールと焼き鳥を楽しみながら、学生たちから
質問ぜめにあっていました◎

毎年春と秋にこのようなツアーを行なっていて、す
でに20回を超えています。これまで、同行するアー
ティストはどちらかというと一流のスタジオミュー
ジシャンが多かったのですけれども、クレイはバリ
バリのジャズ・プレイヤー。また、イーストマン音
楽学校で教鞭をとる現役の教育者でもあります。

ですから、ギグもクリニックも、例年とは雰囲気が
ずいぶん異なります。どんなふうに違うのかは、会
場へ足を運んで、ご自分の目と耳で確認してくださ
いませ:)






【クレイ通信】赤猫トリオ 2009.4.23


<赤坂B flat>
4月23日(木)19:30
B flat(東京メトロ赤坂駅)
クレイ・ジェンキンス tp
野口 茜 p
柳原 旭 b
藤井 摂 ds

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野口茜は新進気鋭の作曲家・ピアニスト。akaneko
の愛称で親しまれています。2006年夏まで東京ブラ
ススタイルに在籍。プレイヤーとして2枚、編曲家
として3枚のアルバムに参加しています。

昨秋エリック・マリエンサルが「はいえな」と共演
したとき、エリックと赤猫のホットなバトルプレイ
がありました。野口さんとはそのときからのお付き
合いです。

今秋から河口湖ステラシアターで始まる高校生ビッ
グバンド・コンテスト
で使うトム・クービス作曲の
課題曲も、野口茜さんにお願いして吹奏楽用にアレ
ンジしてもらいました。

そんな強烈な勢いのある野口茜トリオとクレイが、
赤坂B flatで共演です。

第1セット
 コロラドトレイル(トリオのみ)
 Joy Spring
 Chromatic
 K&T
 Venus Line
 与作(ファンク)

第2セット
 めぐりあい(トリオのみ)
 Dolphin Dance
 February
 カルボナーラ
 Little Sunflower
 Work First
 アンコール:Now's The Time

野口、ジェンキンス双方のオリジナルを中心に、ス
タンダードも取り混ぜた選曲。さくらんぼでの片岡
雄三カルテットとの共演より、さらに濃く深いモダ
ンジャズのギグとなりました。

野口茜さんの感想。

 Clayの音色、説得力があって
 聞いてて惚れ惚れしてしまいました☆
 ああ、本当にたのしかった。。
 あっという間の一日でした。

サウンドがジャズ、フレーズがジャズ、インタープ
レイがジャズ。

知的に洗練された、すてきなジャズナイトでした。






【クレイ通信】立教NSH 2009.4.24


<新大久保DAC>
クレイ・ジェンキンスには3つの顔があります。ひ
とつはスタン・ケントン、ハリー・ジェームズ、カ
ウント・ベイシー、バディ・リッチ、クレイトン&
ハミルトンなど、名門楽団で演奏する「ビッグバン
ド奏者」の顔。

そしてイーストマン音楽学校で教える「教育者」の
顔。さらに、アルバム MILES AHEAD(マイルス・
デイビス&ギル・エバンス)の全曲をライブで演奏
したこともある「ジャズ奏者」の顔です。

これまで春秋に行なってきたツアーでは、どちらか
というと「楽器のうまさ」が前面に出るようなアー
ティストが多かったかもしれませんが、クレイの場
合は「音楽の深さ」が共演者や聴衆を打つのを感じ
ます。しみじみと「ジャズ」を味わえる。

今日の共演者は、クリーンでコンテンポラリーなサ
ウンドが魅力の立教大学New Swingin' Herd。会場
は新大久保DAC Space Doです。

まずはブラス・クリニックから。サウンド、音程、
アーティキュレーション、呼吸、フィンガリングな
どの基本から、インプロヴィゼーションの考え方ま
で、いろんな情報が提供されました。

「あなたの物語を話しなさい(Tell your story)」、
とクレイは言います。あまりたくさんの登場人物が
出てくる物語は読者を混乱させる。ソロにおいても
コンセプトをしぼりこんで、それを展開すると「物
語」が聴衆に伝わりやすい。いろんなフレーズをつ
めこみすぎないこと。

音量にもメリハリをつけて、強調するところと抑え
るところを際立たせなさい、などのアドバイスが、
実演を交えながら説明されました。

クリニックに続いてビッグバンドとのリハ、そして
コンサートが始まります。高校生のお客さんも多く
て、立ち見が出るほどの盛況でした。

第1セット
 Work First
 The Flyfisher
 Joy Spring
 Georgia

第2セット(コンボ)
 If I Were A Bell
 Wave
 Candy

第3セット
 Carmelo's By The Freeway
 Doxy
 Somebody's Waltz
 Bolivia
 アンコール:It Could Happen to You

クレイの「3つの顔」を存分に楽しめたギグでした。

ライブ終了後、クレイと私(黒坂)は、新大久保の
焼き肉屋さんで食事。ビーフは好きじゃないとのこ
とで、豚カルビ、ナムル、キムチ、サンチュなどを
肴にビールで乾杯。明日にそなえて英気を養いまし
た。なんといっても明日は「セクシー」で「ダイナ
マイト」なジャズ・オーケストラとの共演ですし☆






【クレイ通信】官能と爆薬 2009.4.25


<セクシー・ダイナマイト>
今日の共演バンドはセクシー・ダイナマイト・ジャ
ズ・オーケストラ。「官能爆薬ジャズ楽団」という
すてきな名前のバンドです。会場はきのうに引き続
き新大久保DAC Space Do。

セクシー・ダイナマイトは、コンサートのシャレた
演出でも有名。まずライブのテーマが、


  Azure Sexy Eyes
  (青く悩ましき瞳)


と銘打たれています。これはクレイのアルバムタイ
トル「Azure Eyes」からとったものですね。ちなみ
に Azure Eyes は、クレイの奥さんが青い目なので
そこからつけたのだとか。

ポスターも、ステージ衣装も、客席テーブルに置か
れたキャンドルカバーも、ステージ背景に映される
イメージ映像も、すべて「青」で統一。Space Doは
アズールな(青い)空間となりました。

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2005年のアンディ・マーティン、2006年ウエイン・
バージロン、2007年エリック・マリエンサル、2008
年ボブ・シェパードと共演を重ねてきたセクシー・
ダイナマイト。5回目の今年は名手クレイ・ジェン
キンスがゲストです。

第1セット
 PaPa
 Stealthy Steps
 There Will Never Be Another You
 On The Sunnyside of The Street
 Satisfy My Soul
(ここでクレイ登場)
 Alone Together
 It Could Happen to You
 Joy Spring
 Doxy

第2セット
 Still MOre
 Studio "J"
 I Remember Clifford
 All The Things You Are
 Imagination
 After You've Gone
(ここでクレイ登場)
 I Concentrate on You
 My One And Only Love
 Moonlight Serenade
 アンコール:Moose The Mooche


この数年でセクシー・ダイナマイトのサウンドは着
実にまとまってきており、「大人の」バンドに成長
したように思われます。メンバーの仲がよく、雰囲
気が明るいのもすばらしいですね。

当バンドOBトランペット奏者の松木理三郎氏、現コ
ンマスの藤井輝記氏(tp)、そしてクレイ・ジェン
キンスの3人でソロをまわす Moose The Mooche で
華やかにギグをしめくくりました。

超一流ビッグバンドを渡り歩き、コンボでも百戦錬
磨のクレイの演奏は、聴衆はもとより、共演者をも
どんどんノセていきます。インタープレイ(※)の
能力が格段に高いのです。


 ※インタープレイ
  相手の音に反応し合い、それによって個々を
  高めあい、全体を活性化させる音楽的会話。
  ジャムセッションやインプロビゼーション
  (アドリブ)に比重を置く音楽ではもちろん、
  全ての楽曲に存在する必要不可欠な要素。
  周りの音をよく聴いて反応することによって、
  (1)周りを聴く楽しみ、(2)反応出来た楽しみ、
  (3)相手も返してくれる楽しみが演奏者全体で
  高まり、好循環が生まれる。
  (はてなキーワードより)


打ち上げは新大久保駅前の「鳥良」で。スパイシー
な手羽先、豆腐、刺身、鍋料理などをつつきつつ、
クレイを囲んで談笑の輪が広がりました。





【クレイ通信】Tokyo TUC 2009.4.27


<明治大学ビッグサウンズ>
きのうはOFFで一日休養したクレイ。今日は明治大
学ビッグサウンズ・ソサエティ・オーケストラと
神田岩本町のTokyo TUCで共演です。

学生バンドのメンバー流動化は活発です。早稲田
の学生が明治のバンドにいたりするのは珍しいこ
とではありません。

今年のBSレギュラーメンバーも、昨春はICUのバン
ドでボブ・シェパードと共演した人がいたり、昨
秋は立教のバンドでエリック・マリエンサルと共
演した人などもいて、メジャーリーグさながらの
トレードが行なわれています。

まずクレイのブラス・クリニックです。サウンド、
ピッチ、プロジェクション(発射・噴出)、耐久
力、高音域、正確さという6つのポイントについて
説明しました。さらに「水車呼吸」やアーティキュ
レーションについても。

クリニック後半はインプロヴィゼーション(即興
演奏)についてです。あらゆるジャズソロイスト
は、すぐれたブルースプレイヤーでなくてはなら
ない。ブルースのソロではコール&レスポンスが
重要である、とクレイは言います。

コール(呼びかけ)に対してレスポンス(受けこ
たえ)をするように、プレイヤーと聴衆の対話を
促すようなソロをする。そこには「間(ま)」が
必要です。あまりたくさんのアイデアを詰め込み
すぎてもいけない。シンプルなフレーズに、たっ
ぷりの間をとって、ソロを組み立てようというア
ドバイスでした。


第1セット
 明治大学ビッグサウンズ・ソサエティ・オーケ
 ストラ(BSSO)レギュラーバンド

第2セット
 BSSOジュニアバンド

第3セット
 BSSOレギュラー with クレイ・ジェンキンス

 Alone Together
 Joy Spring
 My One & Only Love
 Doxy
 Work First
 アンコール:One O'clock Jump


BSSOの若く力強いサウンドとクレイの熟練の技が
からみあい、迫力あるライブになりました。

演奏終了後、TUCに残ってビールで乾杯。この素晴
らしい出会いを喜び、音楽やジョークや人生につ
いて語り合いました。


1.ワンポイント即興演奏講座
 短いフレーズ(V→Iなど)をコピーして、それ
 をすべてのキーで演奏できるようにする。これを
 くり返すことで表現力が増していく。


2.ジョークをひとつ
 問い「プロの音楽家として初めての仕事は何で
    したか。そしてあなたはそこから何を学
    びましたか?」
 答え「初めての仕事はストリップショーでの演
    奏でした。暗譜の重要性を学びました」


明日は新宿SOMEDAYで中大SCOと共演です。 





【クレイ通信】初めての体験 2009.4.28


<中央大学スウィング・クリスタル>
昨年11月、エリック・マリエンサルがTokyo TUC
Gordon Goodwin Tribute Band と共演したとき
のことです。

ライブ終了後に、中央大学スウィング・クリスタ
ル・オーケストラ(SCO)の代表者2名が私のと
ころへやって来ました。このようなゲストとの共
演を自分たちのバンドでもやってみたいという依
頼でした。

こちらとしてもたいへんありがたい話で、もちろ
ん快諾。今回のクレイ・ジェンキンスとの共演が
実現したというわけです。

会場は新宿 SOMEDAY。SCOにとっては都心のラ
イブハウスで演奏会を開くのが初めてだそうで、
しかもゲスト共演も初体験。私もSCOは初めての
お付き合い。不安と緊張、期待と興奮が入り交じ
るなにもかもが新鮮なギグとなりました。


第1セット
 SCOの演奏

第2セット SCO with Clay
 Tray-bo
 My One And Only Love
 Joy Spring
 It Could Happen to You
 Flugel Nights
 Work First
 アンコール:Take The "A" Train


会場には幅広い年齢層のお客さん。SCOはOBとの
関係が強くて、たくさんの支援者がおられるとか。
現役バンドをしっかり支えてくださっているそう
です。

SCOの演奏は、あたたかみと楽しさが伝わる、よい
サウンドでした。熱心に練習を積んでいることが
わかりますし、チャレンジ精神があふれています。

今回のようなゲスト共演で本番の機会を増やして
いけば、ますます演奏に磨きがかかってくること
を予感させます。新しい歴史が始まった夜ですね。

ライブ終了後、新宿駅前の北の家族で打ち上げ。
今宵もクレイを囲んで盛り上がりました。

今日で東京公演は終了。明日からロードに出ます。
まずは静岡スイング・ハードとの共演です。





【クレイ通信】スイングハード 2009.4.29

<快晴の静岡へ>
ツアー前半の東京7公演を終えたクレイは、今日か
ら後半戦です。まず静岡へ向かい、社会人ビッグ
バンド「スイングハード・オーケストラ」と共演
です。会場はしずぎんホール「ユーフォニア」。

スイングハードの特徴は、アーティストが用意し
た曲をすべて演奏すること。各セットのアタマに
独自の1曲を加え、全部で15曲(!)も演奏する
ジャズマラソンになりました。


第1セット
 Bellavino Blues(スイングハードのみ)
 It Could Happen to You
 Alone Together
 Soft Skies
 Yellow Flower After
 I Concentrate on You
 Joy Spring

第2セット
 Eureka !(スイングハードのみ)
 Tray-bo
 My One And Only Love
 Flugel Nights
 Meaning of The Blues
 Home
 Work First
 アンコール:Doxy


創立44年目を迎える老舗ビッグバンドのサウンド
は、年を重ねるごとにいぶし銀の輝きを増すよう
に感じます。無駄をそぎ落とした大人の演奏です。

クレイのトランペットが、よく響くユーフォニア
のホール内にしみわたります。あるときはマイル
スのように、またあるときはサッチモのように。

スイングハードのバンドマスター伊久美清智さん
はトロンボーン奏者にして禅宗のお坊さん。その
言葉には仏の智慧がにじみ出ています。今日のプ
ログラムに載せたバンマスあいさつを引用してみ
ましょう。


 ごあいさつ
 バンドマスター 伊久美清智

 ジェンキンスさんといえば「ああ、あの人...」
 と思いうかべる人も多いことでしょう。元アメ
 リカ軍兵士、北朝鮮拉致被害者・曾我ひとみさ
 んの夫、チャールズ・ロバート・ジェンキンス。
 しかしジェンキンスさんは「あの人」だけでは
 ありません。

 野球選手のファーガソン・ジェンキンス、イギ
 リスのミュージシャン、カール・ジェンキンス。
 18世紀イギリスの商船レベッカ号の船長、ロバ
 ート・ジェンキンス。ソプラノ歌手、キャサリ
 ン・ジェンキンス。アメリカのスケート選手、
 キャロル・ヘイス・ジェンキンス。そして今夜、
 お迎えしているのはトランぺッター、クレイ・
 ジェンキンスです。

 かつてケントン・スクールといわれるほど著名
 なプレイヤーを輩出したスタン・ケントン・オ
 ーケストラにおいて活躍、その後数多くのビッ
 グバンドを経て、2002年、ベース奏者のジョン・
 クレイトンとドラマーのジェフ・ハミルトンが
 率いるザ・クレイトン=ハミルトン・ジャズ・
 オーケストラのメンバーとして、焼津市文化セ
 ンターで演奏されたこともあります。

 風聞によれば来年も、ザ・クレイトン=ハミル
 トン・ジャズ・オーケストラの焼津でのコンサ
 ートが企画されているようです。また会えるか
 もしれないという期待を胸に抱きながら、今宵
 ひととき、確実なテクニックと豊かな音楽性を
 備えたトランペット・プレイをお楽しみ下さい。


そこはかとなく漂うユーモアがえも言われずあり
がたいですね。合掌。

いつものように静岡駅前の魚彩で打ち上げ。「休
符なしオリジナル三三七拍子」でシメくくりです。
いよ〜! シャンシャンシャンシャンシャンシャ
ンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン!





【クレイ通信】呼吸の科学 2009.4.30

<大阪へ>
クレイと私は静岡から大阪へ移動。今日はライブ
がありませんので、ゆっくり骨休めです。

そこでちょいと呼吸のお話を。
文字通り息抜きですね。


<エリックとの呼吸談義>
エリック・マリエンサル1回目の来日ツアー(2007
年春)のとき、彼はクリニックでサックス吹奏時
の呼吸について語りました。

その内容に違和感をおぼえた私は、ツアー最終日、
広島市内から空港へ向かうリムジンバスの中で、
呼吸メカニズムについての基本知識をエリックに
話しました。あくまでも参考意見としてですが。

2回目の来日ツアー(2008年秋)のクリニックで
は、呼吸について前回とは違う説明をエリックは
していました。それは私が広島空港へ向かうバス
で説明した内容を反映したものでした。

1回目のツアーのあと、自分の身体を使っていろい
ろと試してみて、私の呼吸理論に納得がいったの
ではないかと推測します。

世界的名プレイヤーであるエリック・マリエンサ
ルが、かくも柔軟かつ真摯な姿勢を持って学んで
いることに深い感銘を受けました。

そこで昨秋の第2回ツアー中には、金沢から大阪
へ向かうサンダーバード車中で、さらにくわしい
説明をしました。そのときのようすはこちらで☆


<クレイとの呼吸談義>
さて、クレイです。彼はクリニックで「水車呼吸」
という意識操作について語ります。胸ではなく腰
の筋肉を意識せよという表現も使います。

私はクレイの言わんとする意味を理解しているつ
もりです。そこで呼吸の仕方や身体の使い方につ
いて、クレイと意見交換してみることにしました。

4月29日に東京から静岡へ向かう新幹線で、私は
TM講習会やW&B勉強会で使う筋肉・骨格図に英
訳を添えた資料を使いながら説明しました。特
に腹腔を上・下・後・横・前と取り囲む四つの
筋肉群、

 1.横隔膜(上)
 2.腸腰筋(後)→ 最重要!
 3.骨盤底筋群(下)
 4.腹横筋(横から前)

の構造と役割について、ていねいに解説。

なにかと話題にのぼる横隔膜よりも、じつは腸腰
筋のほうがはるかに重要な役割を果たしてること
を理解してもらいました。クレイのいう「腰の筋
肉」とは、腸腰筋および腹横筋の緊張を主観とし
て感じているものだろうという仮説も披露しつつ。

また、満息域と空息域では呼気・吸気の筋肉の使
い方が逆転する現象
についてグラフを使いながら
説明したところ、「これはすごい。イーストマン
で自分の生徒を教える時に役立つよ」と大喜びの
ようすでした。この現象を正しく理解すると、実
際にどんな呼吸トレーニングをすべきかが明らか
になるからです。

また、立つときや歩くときに使う(べき)筋肉が
呼吸と深く関係していることや、重心を落とすべ
き位置についても図解したところ、大いに賛同を
得ることができました。

クレイの奥さんはプロのダンサー。クレイ自身は
ランナーであり、韓国系武術を習っていたことも
あるそうです。管楽器の呼吸については医師の友
人からくわしくレクチャーを受けたとか。

これらの総合的知識や経験に照らし合わせてみて
も、私の説明はじつに納得がいくとのこと。


<最先端の知>
ウォーター&ブレスを支える呼吸理論は、ヨーガ
や気功のみならず、現代の運動科学的知識を総動
員して組み立てられたもの。

それは、アーノルド・ジェイコブズ、クラウド・
ゴードン、ボビー・シューら、管楽器の偉大な先
人たちが唱えた呼吸に関する方法論を、さらに高
い次元で統合しようという意図のもとに整理され
た情報です。

エリックやクレイは第一線で活躍する演奏家とし
て、あるいは指導者として、呼吸について学び、
かつ自分の身体で検証を重ねてきた人たちです。

その彼らに気付きを与えかつ納得させるだけの深
い内容をウォーター&ブレスが持っているのは、
ある意味では当然といえます。逆に彼らのように
高いレベルの実践家でないと、少し聞いただけで
はその真価が伝わらないともいえるでしょう。

先述の三氏のほかにも、テレル・スタフォード、
ビル・ワトラス、チャック・フィンドレーほか、
内外さまざまなアーティストのクリニックや文献
で、呼吸についての指導を見聞きしてきました。

その多くが「実践的には」何らかの役に立つもの
である反面、普遍性や整合性という観点からは、
重要な情報が欠落している、あるいは論理が不十
分であると感じています。

 余談ですが、ここに実名をあげた人たちの説は、
 高く評価してよい点を含むものです。これ以外
 にも、論評に値しない迷信・俗説の類が数多く
 あり、呼吸法はまさに玉石混淆です。

もちろんウォーター&ブレスが完成された方法と
いうつもりはありません。けれども、重力と姿勢、
姿勢と呼吸、呼吸と吹奏の関係を、合理的かつ簡
潔に整理しカリキュラム化できている点では一定
の評価が得られる内容だと考えています。

今後も機会を見つけては情報を受発信し、さらに
精度をあげていくつもりです。


<高岡で呼吸法講習会>
一方、青少年への普及も積極的に進めています。
富山県高岡市で5月16日にウォーター&ブレスの
基礎講習会を開催することになりました(楽器店
ウィンズラボ主催)。

2009年5月16日(土)

《午前の部》
 09:00-12:00 講習(実習中心)
 大門中学校約60名、高岡工芸高校約40名
 (合計約100名)が対象です。

《午後の部》
 1330-1530 講習(講義+実習)
 高岡工芸高校約40名が対象です。

東京での私的勉強会も6月か7月に開催する予定。
詳細はあらためて発表いたします。お楽しみに♪





【クレイ通信】グローバル・ジャズ 2009.5.1

<大阪公演>
浪花名物お好み焼きをクレイに味わってもらおう
と、今日のお昼はぼてじゅう。大阪風と広島風の
両方を食べ比べました。箸ではなくヘラを使って
食べるやり方も伝授。にわかお好み焼き通のでき
あがりです(笑) 味もお気に召したようす◎

午後からは地元FM COCOLO
のインタビューを受けました。
はあ〜、ポックンポックン(って、このギャグの
わかる人が何人いるだろう...)。

夕方からはグローバル・ジャズ・オーケストラと
のリハーサル。「全地球ジャズ楽団」という壮大
な名前に恥じない、華々しい活動を続ける社会人
ビッグバンドです。

これまでに3枚のアルバムを出し、イベントやスタ
ジオワークなどの仕事もこなすセミプロバンド。
内外ゲストとの共演も数知れません。

そんな名門バンドとクレイの共演です。

第1セット
 1 Just in Time
 2 Break in the Clouds
 3 Darn That Dream
(ここでクレイ登場)
 4 I Concentrate on You
 5 Flugel Nights
 6 Alone Together
 7 Joy Spring

第2セット
 1 Intrepid Fox
 2 El Caborojeno
 3 Time Track
(ここでクレイ登場)
 4 Work First
 5 My One and Only Love
 6 Home
 7 It Could Happen to You
 アンコール:Doxy

グローバルの鋭いサウンドとタイトなリズムに乗
せて、クレイのソロも冴えわたります。グローバ
ルには名ソロイストもたくさんいますので、クレ
イと掛け合いの火花を散らしました。

明日は名古屋です☆





【クレイ通信】レアサウンズ 2009.5.2

<名古屋ボトムライン>
ジャズ業界には「名古屋とばし」という言葉があ
ります。プロモーターやミュージシャンの立場か
らすると「とばし」たいはずはないわけですが、
名古屋の土地柄はジャズ興行が難しいといわれる
ことが多いようです。

しかし当社は1991年から20年近く、名古屋のレア
サウンズ・ジャズ・オーケストラとお付き合いさ
せていただいており、近年は春秋2回の公演でお世
話になっています。

これはひとえに、レアサウンズ初代リーダーであ
り、昨年末に天国へ旅立った西川政夫さんのおか
げといえます。7年半の闘病生活、その間もレアサ
ウンズのリーダーとして指示を出し続けた西川さ
んの働きに、あらためてお疲れさまを申し上げた
い気持ちです。

今日のクレイ・ジェンキンスとレアサウンズの共
演は、新リーダー井上洋介さん、新コンマス新美
雅浩さんのもとで開催されるライブで、西川さん
の追悼公演と位置づけられました。会場は名古屋
ボトムライン。ステージ上には西川さんの遺影を
掲げて演奏です。


第1セット
Bopurality
Time Waits for No One
Satin Doll
(ここでクレイ登場)
Cherokee
It Could Happen to You
Flugel Nights
Backrow Politics

第2セット
Count Bubba's Revenge
Over The Rainbow
(ここでクレイ登場)
Another You
Soft Skies
Doxy
Someone to Watch Over Me
Dancing Man
(アンコール)
Freckle Face
The Preacher


この公演を楽しく盛り上げること、そしてこのよ
うな活動を育て、続けていくことが一番の供養に
なると、みんなどこかで思ったのでしょうか。レ
アの演奏はいつにも増して気合いが入り、一音一
音を味わうように緻密なものとなりました。

クレイにも事情は話してありました。アンコール
に用意した「Freckle Face」は、西川さんと新し
いリーダー井上さんとの思い出の曲。この中にフ
リューゲルホルンのソロがあります。

クレイはふだんトランペットしか吹かないのです
が、この曲のソロのためだけに、わざわざアメリ
カからフリューゲルを持参してくれました。この
楽器でソロをとるのは3年ぶりくらいだとか。

演奏終了後の打ち上げでも、西川さんの思い出話
に花が咲きました。

最後は恒例のいっピョンじめ。ピョンと飛び上が
りながら手を打つ一本じめです。みなさん、お疲
れさまでした。いよ〜、ピョン!

明日は金沢です☆






【クレイ通信】金沢もっきりや 2009.5.3

<岡本勝之トリオ>
名古屋からしらさぎ号で金沢へ入りました。駅前
で乗った個人タクシーの運転手さんが話し好き。
日経新聞を毎日読み、クラシックやジャズが好き
という方で、話題が豊富でした。

「こちらはカウント・ベイシーにいたトランペッ
ト奏者ですよ」とクレイを紹介すると仰天してお
られました。

運転手さんは富山の出身で、石川と富山の価値観
の違いや、石川の中でも加賀と能登の文化が異な
ることなど、いろいろ教えてくださいました。

そうこうしているうちに片町のホテルに到着。ク
レイと私はチェックインして一服です。

今日のライブ会場「もっきりや」は、ラブリーな
ライブハウス。来るたびにほっと落ち着く、小さ
くてやさしい癒しの空間です。

今日のクレイはトリオと共演。

 岡本勝之 b
 安部誠彦 p
 川北隆博 ds


第1セット
 Straight No Chaser
 Stella By Starlight
(ここでクレイ登場)
 Hot House
 All The Things You Are (latin)
 In A Sentimental Mood
 K & T
 Joy Spring

第2セット
 So What
 Up Jumped Spring
 My Foolish Heart
 Recorda Me
 Work First
 アンコール:Moose The Mooche


クレイのモダン・トランペットが冴えわたります。
枯れた音色のバラード、ミステリアスなモード曲、
リズミカルなラテンなど、次々と表情を変えなが
ら、気持ちのいいセッションが繰り広げられます。

もっきりやで聞く演奏は、音色がワンランク上質
になる気がします。ウッディな内装がジャズを楽
しむ最高の環境を作り出しています。

ホットなギグを堪能しました。

明日は富山です。






【クレイ通信】クロスランドおやべ 2009.5.4

<フィールドハラー・ジャズ・オーケストラ>
今日は富山県の社会人ビッグバンド「フィールド
ハラー・ジャズ・オーケストラ」との共演。金沢
のホテルからフィールドハラー神崎さんの車で富
山県小矢部市へ移動です。会場はクロスランドお
やべという文化複合施設。

フィールドハラーはアメリカ公演2回、スイス公演
1回のほか、1995年から毎年ゲストとの共演を重ね
てきた実力派バンド。ゴールデンウィークのクロ
スランドおやべ公演もすっかり定着してきました。


第1セット
 One Note Samba
 Up Jumped Spring
 Carmelo's By The Freeway
(ここでクレイ登場)
 It Could Happen to You
 Flugel Nights
 Tray-bo

第2セット
 It's Oh So Nice
 Sweet Love of Mine
(ここでクレイ登場)
 I Concentrate on You
 Soft Skies
 My One And Only Love
 Joy Spring
 アンコール:
 Doxy
 Home


クレイ・ジェンキンスを知っている日本人は、お
そらく相当なジャズ通です。今回のツアーで共演
したバンドの人も、事前にはあまりご存知なかっ
たのではないでしょうか。

しかし! フィールドハラーのリーダー岡本勝之
さんは違いました。私が今回の話をお持ちする前
からクレイのことを知っておられたばかりか、熱
烈なファンだったというからかなりマニアです。

ジャズの世界には、クレイのような隠れた名プレ
イヤーがたくさんいるはずですが、なかなか日本
のメディアで取り上げられる機会がありません。
今回の来日を機会に、クレイの知名度が高まると
いいなと思います。次号ジャズライフ誌にも記事
が載るはずですし。

さて、クロスランドおやべのセレナホールはとて
も響きのいい会場。フィールドハラーの演奏もク
レイのトランペットもとてもきれいに鳴ります。

「ウォームで」「ダークな」サウンドを追求する
クレイ。聴衆もバンドもその「サウンド」に魅了
されっぱなしでした。

コンサート終了後、畳の部屋で日本式宴会。クレ
イを囲んで楽しい会話が盛り上がります。

明日は広島へ移動です☆






【クレイ通信】広島へ 2009.5.5

<サンダーバード呼吸道場>
クロスランドおやべのホテルで、クレイは公衆浴
場を初体験。はじめはためらいがあったけれども、
意外と快適だったようす。

フィールドハラー谷村さんの車で金沢駅まで送っ
ていただき、サンダーバードで新大阪へ。

この車中で、クレイの依頼に応えてウォーター&
ブレスのミニ講義です。


1.四つの腹式呼吸
2.マジックコイン
3.チャイルドタイム
4.ショルダリング
5.フィッシュスイム
6.ボトミング
7.呼吸法1-2-3-2-1
8.呼吸法MOT


これらのメソッドと筋肉群の関係を(四苦八苦し
ながら)英語で説明しました。

昨秋エリック・マリエンサルのときもそうでした
が、北陸本線の中で世界的アーティストが目を白
黒させながら「すいあげーはきさげ」をするのは
不思議な光景です☆

管楽器の呼吸には「ふくまま」と「へこまま」
あると考えています。

興味深いことに、ふくまま派はへこままを否定し、
へこまま派はふくままを否定する傾向があるよう
に思えます。

実際には、練習すればどちらも自由にできるよう
になりますし、いずれも管楽器奏法には有効だと
いえます。

ちなみに、クレイはふくまま派のようで、ボビー・
シューの指導する「ウェッジ」やクラウド・ゴー
ドンの「チェストアップ」には懐疑的なスタンス
に感じられました。

しかし、これまであちこちで発表してきたように、
これらの違いは「まま呼息(こそく)」という概
念を導入することで解消してしまいます。

ひとつ高い視点から両者を比較することで、「へ
こ」か「ふく」かは、対立すべき争点でないこと
がわかるわけです。※まま呼息の詳細については
こちらをどうぞ。

まま呼息についてもクレイに説明しましたが、さ
すがにすぐには納得しかねる様子。「イーストマ
ンで生徒に教える前に、自分の身体で確かめてみ
る」とのことでした。「わからなことはメールで
聞くけどいいか」とも。

もちろん質問は大歓迎です。それにしても、クレ
イのオープンで前向きな姿勢には敬服です。私が
説明しながら書いたメモも、「これ、もらってい
い?」とファイルにしまっていました。

クレイによれば、アメリカの管楽器界でも呼吸に
ついては情報が混乱しているそうです。いまだに
横隔膜で息を押し出せと教える指導者や書籍があ
るそうですから。


<フラワーフェスティバルの街>
新大阪でサンダーバードを降りたクレイと私は、
スーツケースを抱えてエッチラオッチラと新幹線
ホームへ。接続の時間が15分間だったので、ほと
んど待たずに乗り換えられました。

1時間半ほど新幹線に乗ると、そこはフラワーフェ
スティバルのにぎわい。「ひろしまフラワーフェ
スティバル」は、広島市の平和大通り周辺で毎年
5月3日から5日まで開催されます。動員は100万人
を越えるゴールデンウィーク最大級のお祭です。

今日はライブがない「OFF」なので、夕食はクレ
イと一緒に「れんが亭」というお店でリラックス。
もとはトンカツ屋さんだそうですけど、カツオの
たたきも、タケノコと豚肉の木の芽炒めも、アス
パラとトマトのサラダも、黒豚一口カツも、お酒
もたいへん美味でした。

このお店でオーダーをとってくれたお姉さんと私
はいろんな共通点があるとわかりました。まず、
その方も私も両親が富山県出身。どちらも父親が
航海士で、のちに造船会社に勤めたこと。ちょっ
としたシンクロニシティですね。

ジャズもお好きだそうで、明日のライブにはお越
しになるかもしれません。

さあ、いよいよ明日は最終公演です☆






【クレイ通信】ハートブレイク 2009.5.6

<ゲバントホール>
クレイ・ジェンキンスの最終公演は、広島ハート・
ブレイク・ジャズ・オーケストラとの共演。2005
年のアンディ・マーティンに始まり、今年で5年連
続です。会場はいつものゲバントホール。

第1部
Star Trec
真珠の首飾り
ウイスキーがお好きでしょ
想い出のサンフランシスコ
It's Only A Paper Moon
Anchors Aweigh
Sing Sing Sing

第2部 コンボ演奏
(ここでクレイ登場)
A Night in Tunisia
Candy
My One And Only Love
Caravan

第3部
High School Cadets
I'm Beginning to See The Light
As Time Goes By
(ここでクレイ登場)
Joy Spring
Flugel Nights
Nutville
アンコール
What A Wonderful World(クレイのソロ)
Lover Come Back to Me

選曲をご覧いただければわかるように、とことん
地元のお客さまを大切にしたショウです。

 余談ですが...
 本当はショウと発音される show は「ショー」
 と表記されることが多いのに、ショーと発音
 すべき Shaw、たとえば Marlena Shaw は「マ
 リーナ・ショウ」と書かれたりするのがちょっ
 とした不思議ですねえ。

クレイは第2部のコンボ演奏と、第3部後半に登場。
熱演を聞かせました。ハートブレイクの演奏はこ
の数年、どんどん洗練されてきています。ゆき、
かよこ、ひさみの3人ヴォーカルも健在。リーダー
廣瀬豊彦さんの突き刺すようなハイノートがゲバ
ントホールに響き渡りました。

 またまた余談ですが...
 クレイと私は、リハと本番の間に、広島平和記
 念資料館を訪れました。原爆の悲惨さ、戦争の
 無益さは、何度見ても胸が痛みます。クレイが
 アメリカ人として見ておかなくてはいけないと
 強く希望したので、駆け足ではありましたが、
 資料館と原爆ドームを見ることにしました。

 さらに余談ですが...
 あやまちはくりかえしません、という慰霊碑文
 の「あやまち」がどういう意味かわからないと
 いう意見を聞いたことがあります。日米という
 枠組みで見れば、「あやまち」はアメリカが犯
 したのではないかという理屈でしょうか。しか
 し、平和記念資料館を(あるいは真珠湾でも同
 じことですが)見て思うのは、人類が人類に対
 してした「あやまち」です。それは原爆のこと
 だけでなく、すべての暴力や暴力的思考を忌避
 するアヒンサー(非暴力)の思想だと考えれば
 納得がいくのではないでしょうか。

コンサート終了後は会場のセッティングを変えて、
大宴会の始まりです。おいしい瀬戸内の魚。そし
て毎年、廣瀬さんがわざわざ山口から取り寄せて
くださる「獺祭(だっさい)」という珍しいお酒。

 もいっちょ余談ですが...
 うちの近所(東京都世田谷区三宿)の洋食屋さ
 んで、先日この「獺祭(だっさい)」の瓶を見
 かけたのでマスターに尋ねてみました。すると
 「いやあこういう珍しい酒が手に入ったので、
 知り合いを集めて、獺祭を飲む会を開いたとこ
 ろなんですよ」とのこと。上質な白ワインにも
 似た口当たりのいいお酒です。

今や恒例となった広島公演も最初の頃は紆余曲折
がありました。お客さんのアンケートを見ても、
「よいコンサートだったけどゲストはいらないの
では?」なんていうコメントがあったことも。

でも今年のアンケートを拝見すると、ハートブレ
イクはもとよりクレイの演奏にも絶賛の声がたく
さんありました。「本物を聞けて感激した」とい
う声もありました。

さて、毎夜のように繰り広げられたパーティーも
今宵が本当のフェアウエル。「このツアーは本当
にぼくの人生の中で特筆すべきものだ」とクレイ
が語ってくれました。「ブルース、サル、ウエイ
ン、アンディ、エリック、ボブらと共通の話題が
できて嬉しいよ」と。

ハートブレイクのみなさん、今年もありがとうご
ざいました。

年を重ねるごとに仲間の輪が広がってきたのも、
嬉しいことです。今回のツアーでお世話になった
共演者、スタッフ、ライブハウス、ホール関係者
の方々、舞台さん、照明さん、音響さん、そして
聞きに来てくださったお客さんに、この場を借り
て厚く御礼申し上げます。みなさん今後ともよろ
しくお願いいたします。

クレイは明日、広島空港から羽田、成田、デトロ
イトを経由して、ニューヨーク州ロチェスターへ
帰国します。
 




【クレイ通信】無事帰国!

クレイから、無事着いたよ〜という便りがありました。
呼吸法についても引き続き研究しているようす。
(以下クレイのメールより抜粋)

Yosuke, Just a quick note to say thanks so much. I got home fine, about 4:00, taught a lesson at 5:00, and tried to sleep without much success.

 洋介殿
 一筆啓上、御礼申したてまつる。
 夕刻4時に無事帰宅、5時にレッスンせり。
 しかるのちに睡眠を試みるもむなし。

I have been teaching all day, and thinking
about your breathing ideas. That was an
added bonus for the trip, which was
fantastic.

 一日中教えながら、貴殿より賜わりし
 呼吸に関する着想に思いをめぐらす。
 それは今回の旅の思いもかけぬすばら
 しき収穫なり。

You were great, I really appreciate
everything you did. It was a beautiful
experience in every way.

 貴殿の働きに心より謝意を述べたく候。
 いかなる意味においてもこの上なき経験
 であること疑いなし。

I will tell everyone hi for you when I am in
LA. Thanks again,
Clay

 ロサンゼルスを訪れし時には、貴殿からの
 「ハイ!」をみなの衆に申し伝える由、
 たしかに承り候。かたじけない。
 究礼

みなさま、今回もお世話になりました。
本当にありがとうございました。

ワールド・プロジェクト・ジャパン 黒坂洋介

PS: でたらめな文語訳は、冗句とご理解いただき
  ご勘弁のほどを、でござる。





76.jpg


ク┃ー┃ル┃&┃ホ┃ッ|ト|
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛

クレイ・ジェンキンス  Clay Jenkins tp

コンテンポラリーで知的に洗練された音楽を奏でる
かと思いきや、ブリリアントで力強い音色も聞かせ
る。動と静、陰と陽が自在に入れ替わる豊かな音楽
世界をお楽しみください。

クレイ・ジェンキンスは、スタン・ケントン楽団出
身。アルバム「Artistry in Symphonic Jazz」「A
Time for Love」「The Lost Concerts I&II」に参
加。また、Stan Kenton Orchestra in Residence
Jazz Camps にも参加。

1978年にロサンゼルスへ拠点を移すと、ライブ・パ
フォーマーとして、あるいはスタジオ・ミュージ
シャンとして多くの仕事をこなす。同時に、すぐれた
トランペット教師ジェームズ・スタンプに師事。

ロサンゼルス時代のクレイは、ハリー・ジェームズ
楽団、バディ・リッチ楽団、そしてカウント・ベイ
シー楽団にも参加している。

2000年にニューヨークへ移り、イーストマン音楽学
校で教鞭をとりつつ、ライブやレコーディング活動
を続ける。ニューヨークおよびロサンゼルスを中心
に全米および外国で積極的に演奏している。また、
クレイトン・ハミルトン楽団のメンバーでもある。

クレイのソロアルバム。
Rings
Give and Gather
Yellow Flowers After
Azure Eyes
Matters of Time
Blue State

キム・リッチモンドとのアルバム
Range
Look at the Time
Crossweave

トリオ・イースト(Trio East)のアルバム
Stop Start
Best Bets

ほかに以下のアーティストらとレコーディング
Milt Jackson、Diana Krall、Gladys Knight、
Billy Harper、Lyle Mays、Peter Erskine、
Harold Danko、ルふsReid、Ray Brown、
Moacir Santos、Joe La Barbera、Kurt Eling、
Dr.John、Bob Sheppard、Jim Widner、John
La Barbera、Pat La Barbera、Eric Reed、
Bill Cunliffe、Billy Childs、Ernestine Anderson、
Karrin Allyson、Miki Coltrane など。

ノーステキサス大学で学士号、南カリフォルニア
大学で修士号を取得。イーストマンで教える前は、
南カリフォルニア大学、カリフォルニア州立大学
ノースリッジ校、カリフォルニア芸術大学、コル
バーン・パフォーミングアーツ学校などでも教鞭
を取った。

CJ at sakuranbo
CJ w/ akaneko
CJ w/ SDJO
CJ w/ SH
CJ w/ GJO

投稿者 kurosaka : 2009年2月 9日