ワールド・プロジェクト・ジャパン  〜 合奏音楽のための国際音楽プロダクション 〜


サックスが熱く鳴く!

  フスト・アルマリオ(as,fl)の日本公演2004レポー
  ト(4.22〜5.4)。フストが超絶技巧と愉快なショウ
  を繰り広げた2週間。本レポートは、フスト・アルマ
  リオの日本公演中に配信したデイリー・メルマガを
  整理編集したものです。

写真




       JA NEWS 2004.4.22 〜来日〜


<関西空港へ到着>
その男は、ロサンゼルスから到着しました。モンゴ・サ
ンタマリアの音楽監督として知られるサックス&フルー
トの名手フスト・アルマリオ(Justo Almario)です。

ラテン・ビート誌が選ぶ「現代トップ10ラテンジャズ・
サックス奏者」の一人。 コロンビア生まれ。南米のリ
ズムとアメリカのジャズを融合させて独自の音楽を生み
出しました。

チャールズ・ミンガス、フレディ・ハバード、チャカ・
カーン、ジョージ・デューク、デイブ・グルーシン、ティ
ト・プエンテなど、ジャズやラテンの巨匠と多数共演。
1994年、フストの参加したアルバム4枚がグラミーにノミ
ネートされ、Andrae Crouch「Mercy」、Cachao「Master
Sessions Vol.1」が受賞。最近はラテン・ジャズバンド
TOLU 名義で2枚のアルバムを発表。どちらも名盤です♪


<さっそくリハーサル>
関西空港に降り立ったフストは、とってもゴキゲンでし
た。スペインなまりの英語で楽しそうに話します。食事
の好き嫌いはないかと尋ねると、ほとんどなんでもOKと
のこと。寿司は好きだけど、刺身はそんなに食べないか
なあ、という程度です。タバコは吸わないし、お酒も飲
まないヘルシー・ミュージシャンです。

梅田のホテルにチェックインして1時間ほど休み、さっそ
くリハーサルへ。明日、明後日と共演するグローバル・
ジャズ・オーケストラとの合わせです。

昨年のサル・クラキオーロもそうですが、やはりラテン
系アーティスト特有の「熱さ」がムンムンですね。リハ
だというのに、いやあ盛り上げる盛り上げる。これは楽
しみです。

いよいよ明日から本番です。




       JA NEWS 2004.4.23 〜伊丹〜



<見なきゃ損♪>
はじめに結論を言ってしまいましょう。フストの公演は、
「見なきゃ損」です! 

伊丹のライブハウス「STAGE」で共演を終えた直後、グ
ローバル・ジャズ・オーケストラのメンバーが言いまし
た。「明日の大阪公演、今からでも呼べるだけお客さん
を呼ぼう。これは少しでもたくさんの人に見てもらわな
もったいない」。

私も同感です♪ 理屈抜き、こんなストレートに楽しめ
るライブは久しぶりの気がします。フストは、サックス
&フルート奏者としての技量はもちろんのこと、ショウ
マンとしてもズバ抜けているからです。

ラテン・ミュージシャン独特の明るいノリに加え、フス
トの理知的なムードがミックスされ、楽しくて洗練され
たショウに仕上がっています。

なによりライブの修羅場を無数にくぐり抜けて身に付け
たであろう、あの盛り上げ方! 大蛇がのたうち火を吹
くような、凶暴でエロティックでチャーミングなサック
スの音色とリズム。まずはグローバルのリズムセクショ
ンが、その魔術にハマってしまいました。

背骨をつかんで揺さぶられているように、リズム隊の身
体がビートを刻み始めます。表情も明るく、どこか陶然
とした目になる頃、ホーンセクションにも「フスト熱」
が伝染しています。音楽のコンサートというより、原始
宗教の儀式に参加したような気分です。


<構成の魅力>
フストのみならず、グローバルのショウ構成もすぐれて
いました。演奏曲目は以下の通り。

●第1セット
April in Paris(グローバルのみ)
A Love Letter(comp.枡田咲子オリジナル)
Lover Come Back to Me(vo.小柳淳子)
Stella by Starlight(vo.小柳淳子)
Fly Me to the Moon(vo.小柳淳子)
After You've Gone(as.フスト・アルマリオ)
A Cubano Chant(as.フスト・アルマリオ)
My Funny Valentine(as.フスト・アルマリオ)
Mambo Galante(as.フスト・アルマリオ)

●第2セット
Black Nile(グローバルのみ)
A Little Waltz(comp.枡田咲子オリジナル)
All of Me(vo.小柳淳子)
Only You(vo.小柳淳子)
Everyday I Have the Blues(vo.小柳淳子)
Just Friends(as.フスト・アルマリオ)
Serengeti(as.フスト・アルマリオ)
Billie's Bounce(as.フスト・アルマリオ)
Mambo Barbara(fl.フスト・アルマリオ)

新進気鋭の作曲家枡田咲子のオリジナル曲は、どちらも
新鮮なサウンド。ビッグバンド界に新たな才能が加わっ
たことを予感させます。グローバルが今度出す新しいア
ルバムには、彼女の作品も収録されるそうです。

ボーカルの小柳淳子は、小さな身体でシャウトする迫力
のハスキーボイス。照れながらボケるというユニークな
芸風のしゃべりと、往復ビンタをくらわすような歌声の
落差が魅力です。

フスト、グローバル、枡田咲子、小柳淳子の才能が火花
を散らした、ホットなホットな夜でした。


<打ち上げはバーミヤン>
打ち上げはバーミヤンで中華を。フストは「楽しいおじ
さん」に戻り、座を静かにしかし陽気に盛り上げます。

フスト(Justo)という名前は、ジャスティス(正義)を
表わしているとか。アルマはソウル(魂)で、リオがリ
バー(川)のことだそうです。

「ほな、この人の名前、日本語で言うたら『たましいが
わ・せいぎ(魂川正義)』さんやん!」

今度はラテンと関西ノリのセッションです。爆笑のうち
に伊丹の夜は更けるのでした。




      JA NEWS 2004.4.24 〜大阪〜



<ロイヤルホース歓喜の夜>
今日のフストは、梅田のライブハウス「ロイヤルホース」
でグローバルと共演。たくさんのお客さんにお越しいた
だき、グローバルもフストも気合い充実です。

●第1セット
You'd Be So Nice to Come HOme to(グローバルのみ)
April in Paris(グローバルのみ)
A Love Letter(comp.枡田咲子オリジナル)
Lover Come Back to Me(vo.小柳淳子)
Stella by Starlight(vo.小柳淳子)
Fly Me to the Moon(vo.小柳淳子)
After You've Gone(as.フスト・アルマリオ)
A Cubano Chant(as.フスト・アルマリオ)
My Funny Valentine(as.フスト・アルマリオ)
Mambo Galante(as.フスト・アルマリオ)

●第2セット
Black Nile(グローバルのみ)
A Little Waltz(comp.枡田咲子オリジナル)
All of Me(vo.小柳淳子)
Only You(vo.小柳淳子)
Everyday I Have the Blues(vo.小柳淳子)
Just Friends(as.フスト・アルマリオ)
Serengeti(as.フスト・アルマリオ)
Billie's Bounce(as.フスト・アルマリオ)
Mambo Barbara(fl.フスト・アルマリオ)

枡田咲子のオリジナル曲は、物語を読むようです。次々
と繰り広げられるドラマが楽しい。もっとたくさん彼女
の曲を聞いてみたいですね。

小柳淳子(vo)は今日も快調に吠えまくり、そしてボケ
て魅せました。あのハスキーボイスはクセになりそう。

さて、真打ちフストもノリノリです。アルトに、フルー
トに、ラテンパーカッションに、ボーカルに、そしてダ
ンスにと大活躍。ステージを華やかに盛り上げます。

まずグローバルが楽しくなり、次にお客さんがノセられ
て、とうとうお店の従業員まで動きがリズミカルになっ
てしまう。ああ、なんという影響力なんでしょう。

今宵、この時間を共有できたことに感謝したくなる、そ
んなしみじみと心の底から楽しいライブでした。




      JA NEWS 2004.4.25 〜八王子〜



<タマ・ドリーム・ジャズ・オーケストラ>
フストと私(黒坂)は、伊丹空港から羽田を経て、今日
の演奏会場、京王プラザホテル八王子へ向かいました。

平均年齢60歳をこえる全国的にも珍しいアマチュア・シ
ニア楽団で、孫の数も日本一。それがタマ・ドリーム・
ジャズ・オーケストラです。

なにしろ最高齢の一ノ瀬浜十郎さん(アルトサックス)
は82歳。浜十郎さんの米寿、白寿を、このバンドとゲス
トの共演で祝う日が来るのを楽しみにしています。

タマ・ドリームのモットーは「熟年よ、強く、お洒落に、
カッコ良く!! お年寄りに夢を 若者に喝を 地域に活性
化を」です。なんだか喝を入れられたような気がするの
は、私が若者だからでしょうか、なんちゃって。

なによりすごいのは、このバンドの動員力。1万円のディ
ナーショウ券を400枚も売ったと聞いてびっくり! バン
ド結成からわずか2年半の間に、なんと37回ものステージ
をこなしてきたというから驚異の営業力です。何をとっ
ても型破りな社会人バンド、それがタマドリームです。


<桃太郎伝説>
タマドリームと当企画(Golden Jazz Weeks)の出会いは
バンド結成直後でした。初年2002年のゲストはボブ・シェ
パード(ts)。そして昨年2003年がサル・クラキオーロ
(tp)でした。

シェパード(犬)、サル(猿)と来れば、今年は「キジ
(鳥)」だろうと予想していたら、なんと「アルマジロ」
が来た、というジョークがバンド内に飛び交っていまし
た。フスト・アルマジロ!

でも、母国でフストは「コロンビアのチャーリー・パー
カー」と呼ばれ尊敬されているそうです。パーカーとい
えばバード。ね、ちゃんと鳥さんが来てたんですね。こ
れにて桃太郎伝説の完結です(来年は鬼が来たりして)。


<今夜も絶好調>
●第1セット(タマドリームのみ)
Glenn Miller Medley
When You're Smiling
My Foolish Heart
Summer Time
The Lonesome Port
Un Anno D'amore

●第2セット
Dream(タマドリームのみ)
Amazing Grace(タマドリームのみ)
In And Out(as.フスト・アルマリオ)
My Funny Valentine(as.フスト・アルマリオ)
After You've Gone(as.フスト・アルマリオ)
Billie's Bounce(as.フスト・アルマリオ)
川の流れのように(as.フスト・アルマリオ)
Brazil(as.フスト・アルマリオ)
〜アンコール〜
Cumana
Moonlight Serenade

今夜もフストは絶好調。陽気に会場を盛り上げます。特
に、Brazil でのオープンソロは絶品。これでもかと技
量の高さを見せつけつつ、観衆の心をつかんでは振り回
す名人芸です。

毎年恒例となった「川の流れのように」も、フストが演
奏すると泥臭さがまったくなく、きらびやかな世界が広
がります。美空ひばりの歌が「苦労だらけの実人生の道」
を表現しているのに対して、フストの演奏では、そんな
ひばりの「華やかな芸能人生」のほうを描いているかの
よう。ひばりとともにコロンビアのバードがはばたいた
夜でした。




    JA NEWS 2004.4.26 〜ベイシーに捧ぐ〜



<カウント・ベイシー100年の歴史を振り返る>
今日は、カウント・ベイシー没後20年の命日です。この
日を記念するスペシャル・イベントが神田のTokyo TUCで
開催されました。

主催:Tokyo TUC
司会:瀬川昌久(ジャズ評論家)
出演:明治大学ビッグ・サウンズ・ソサェティ・オーケ
   ストラ(以下BSSO)
   伏見梓(ボーカル)
   佐藤マサノリ(ボーカル)
   フスト・アルマリオ(アルトサックス&フルート)

BSSOはベイシーナンバーを得意レパートリーとし、2000
年から山野ビッグバンド・コンテストで四連覇するなど、
学生ビッグバンド界の頂点に立つチャンピオンバンド。

瀬川昌久氏の解説を加えながら、カウント・ベイシ−楽
団の歴史をたどり20回目の命日を追悼、みんなでベイシ
ーを偲ぶという素敵なイベントが、Tokyo TUCのはからい
で実現しました。


<満員御礼!>
予約が120名入ったそうで、TUCはたいへんなにぎわいで
す。フストは第1セット途中で登場。Cute でフルートソ
ロを披露。美しくも華麗な演奏に聴衆は息を飲みました。
続く Easy Money ではアルトソロそしてサックス・ソリ
にも参加。ねっとり粘る「ベイシー節」にうっとりです。
そして第1部最後はアップテンポの Basie! 強烈なソロ
で暴れまくり、会場は騒然!

●第1セット
One O'clock Jump(BSSOのみ)
Jumpin' at the Woodside(BSSOのみ)
April in Paris(BSSOのみ)
Shiny Stockings (BSSOのみ)
Blues in Hoss' Flat(BSSOのみ)
Cute(fl.フスト・アルマリオ)
Easy Money(as.フスト・アルマリオ)
Basie !(as.フスト・アルマリオ)

●第2セット
My Funny Valentine(as.フスト・アルマリオ)
Midnight Sun Will Never Set(as.フスト・アルマリオ)
Moon River(as.フスト・アルマリオ)
I Can't Stop Lovin' You(vo.伏見梓)
Deedle's Blues(vo.伏見梓/as.フスト・アルマリオ)
Everyday I Have the Blues(vo.佐藤マサノリ/as.フス
ト・アルマリオ)
Strike Up the Band(as.フスト・アルマリオ)
Heats On(as.フスト・アルマリオ)
〜アンコール〜
One O'clock Jump(as.フスト・アルマリオ)
コロンビアの歌(fl.フスト・アルマリオ)

パワフルな歌唱力を誇る若手のホープ伏見梓、いぶし銀
のベテラン佐藤マサノリという2名のブルース・シンガー
を迎え、ベイシーの世界がさらに豊かに蘇ります。佐藤
マサノリ氏がかつて在籍されていたブルーコーツのリー
ダー森寿男氏もお越しになっていて、ベイシーを偲ぶ会
は大いに盛り上がりました。

また、カウント・ベイシー・オーケストラ・ファンクラ
ブ会長の倉本昌明氏も、遠路淡路島からお見えになりま
した。しかも、ビル・ヒューズ(ベイシー楽団現リーダ
ー)からの祝電を携えて! (以下大意翻訳)

  カウント・ベイシーの人生を、日本の若者たちが、
  このように特別なやり方で称えてくださることを
  知り、感激しています。ベイシー楽団一同みんな
  がコンサートにうかがいたい気持ちでいっぱいで
  す。学生のみなさん、そしてこのイベントを聞き
  にいらしたお客様によろしくお伝えください。

  ビル・ヒューズ(Bill Hughes)
  カウント・ベイシー・オーケストラ指揮者

今夜のコンサートの録音は、ビル・ヒューズに送ること
になっているそうです。私たちの思いが、きっと天国の
ベイシーにも届くことでしょう。

さて、第2部最後の Heats On で文字どおり熱気に包まれ
た会場はアンコールを求める拍手の嵐。準備しておいた
One O'clock Jump を演奏しただけでは、興奮がおさまり
ません。そこで急遽、フストのフルートソロでコロンビ
アの歌を披露することになりました。

これがまた、超絶技巧で美しいメロディを次々と繰り出
す名演。思わず「ベイシーの降臨」を感じてしまうほど、
それは神がかった演奏でした。

ベイシー没後20周年の命日は、感動的な一夜としてビッ
グバンド・ファンの胸に残ることとなりました。




     JA NEWS 2004.4.27 〜国際基督教大学〜



<モダン・ミュージック・ソサェティ>
国際基督教大学(ICU)のモダン・ミュージック・ソサェ
ティ(MMS)は、これまで4度のアメリカ公演(1991年、
1995年、1999年、2003年)を行ない、3枚のロサンゼル
ス録音CDを制作しています。

Celebration (ゲスト tp.Chuck Findley)
The Gordian Knot (ゲスト as.Gary Foster)
Locus (ゲスト tp.Wayne Bergeron, p.Kei Akagi)

フストはMMSに対して、サックス・クリニックとバンド・
ワークショップを行ないました。


<ひとつの音で音楽を>
サックス・セクションは、まず音色とリズムの基礎を徹
底的に仕込まれました。単音の吹き伸ばしを繰り返すト
レーニングです。

1時間以上をこの訓練に費やし、きれいなロングトーンが
できるようになったところで、フストも参加。セクショ
ンが単音を吹き伸ばしているのに合わせて、ソロでから
みます。

サックス・セクションはひとつの音を繰り返し吹いてい
るだけですが、これがまた見事なセッションに聞こえる
のです。セクションがリズム楽器として、フストがメロ
ディ楽器として音楽を作り上げる。やがてクリニックを
見学していた聴衆に対して手拍子を求め、会場全体がひ
とつのギグになります。

どんな基礎練習も機械的に吹くのではなく、音楽的に演
奏するべしということを、フストは教えてくれました。


<ハイハットを聴け>
バンド・ワークショップでは、ホーンがリズム隊をよく
聴くこと、特にドラムを、その中でもハイハットに耳を
澄ませなさいとの指導がありました。

フレーズの「決め」になるところは、ハイハットを踏む
タイミングとピッタリ揃える。そういう練習を繰り返し
なさいとのこと。

約1時間半のクリニック、約2時間のワークショップがあっ
という間に過ぎてしまうほど、楽しく、内容の濃い指導
でした。


<打ち上げはひげ>
MMS行きつけの居酒屋「ひげ」で打ち上げです。フストは
早口言葉をMMSの学生から習い、「生麦生米生卵」「バス
ガス爆発」などをマスターしました。

居酒屋でも音楽談義は続き、リズムセクションに対して、
コップと皿を割り箸で叩きながらラテンビートのレッス
ンです。あれよあれよとジャムセッションになってしま
うからすごい。このノリは本物ですね〜。

さて、伊丹、大阪、八王子、神田、三鷹と続いたフスト
のツアーも前半を終えました。明日は一日休んで、いよ
いよ後半戦です。お楽しみに。




       JA NEWS 2004.4.29 〜静岡〜



<静岡は快晴なり>
ゴールデン・ウィークの始まりは見事な快晴。東京駅か
ら新幹線で静岡へ向かう車中から、きれいな富士山を見
ることができました。

今日の共演はスイングハード・ジャズ・オーケストラ。
創立39年になる老舗ビッグバンドです。このGolden Jazz
Weeksという企画を、私が手掛けるようになって今回で9
回目。スイングハードはそのすべてにお付き合いくださっ
ています。 バンド史の1/4をご一緒させていただいた計
算になりますね。

今年の会場は「しずぎんユーフォニア」という素敵なホ
ールです。

1st Set
Potatoe Blues
Beautiful Love
(以下フストと共演)
Mambo Barbara
My Funny Valentine
Billie's Bounce
Cubano Chant

2nd Set
Just Friends
A Train Mambo
(以下フストと共演)
After You've Gone
Vista
Pra Dizer A Deus(ぷらでぃせるあでうす)
There Is No Greater Love
(アンコール)
コロンビアの歌


<大サービス>
フストは、いきなり「バスガス爆発」を連発したり、冗
談(*註)を言ってみたりと、エンタテイナーぶりを発
揮。特に、アンコールのフルートソロ(コロンビアの歌)
では、途中でハンカチを取り出して振り回しながらステ
ージを小躍りで駆け回るなど、大サービスです。

  註:フストの母国語であるスペイン語と日本語は音の
    響きに似たところがあるそうです。たとえばガト
    という言葉はスペイン語でキャット(=猫)を
    意味するとか。だから「どもありがと」と聞くと
    「ダメマスガト」のように聞こえて面白い。これ
    は Give me more cat (もっと私に猫をくださ
    い)という意味になるらしいです。・・・という
    ような冗談をステージで披露しました。

もちろんサックスもフルートも絶好調。バンドも聴衆も
フストの繰り出す流麗なフレーズと豊かな音色に心を奪
われていきます。


<スイング・ハード with コロンビア・バード>
いつものように打ち上げは静岡駅前の「魚彩」。フスト
の超絶技巧にシビレたサックス・セクションは、宴会開
始と同時に顔が上気しているようです。フストはウーロ
ン茶とコーラしか飲んでいないはずなのに、酔っぱらっ
ているかのように饒舌。

「今まで何度も日本へ来たけど、いつもアメリカ人のバ
ンドメンバーとばかり過ごしていた。今回のツアーは各
地の人と親しく接することができるし、日本文化にも触
れられる。おまけにジャズを演奏できる。こんな素敵な
ことはないよ」

その「親しく接する」のが、史上最強の宴会楽団スイン
グハードですから、盛り上がらないはずがありません。
これも恒例となった「休符なし三三七拍子」で、シャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャ
ンシャンシャンシャンと十三連発手拍子を決め、スイン
グハードの宴会不敗神話(?)に新たな歴史を刻んだの
でした。




   JA NEWS 2004.4.30 〜横山達治スペシャル〜



<Tokyo TUC ふたたび>
今日のフストはプロと共演です。横山達治スペシャル・
プロジェクトという豪華なバンド。

 横山達治(per)
 トミー・キャンベル(ds)
 里見紀子(vln)
 林 正樹(p)
 西 島徹(b)
 ゲスト:フスト・アルマリオ(as,fl)

1st Set
Estrellita
(ここからフストも参加)
Parati
Mambo Inn
In A Sentimental Mood
Armando's Rumba

2nd Set
G線上のアリア
(ここからフストも参加)
Afro Blue
Daahoud
Besame Mucho
Salvation Army
(アンコール)
Viva Cepeda


<圧巻!>
メンバーがすごいし、編成もユニークなので期待してい
ましたが、蓋を開けてみれば演奏内容は圧巻! フスト
のソロが「これでもかこれでもか」とたたみかけ、バン
ドメンバーがどんどん乗せられてしまいます。

おまけに天然陽性の横山さんが愉快な司会で盛り上げる。
駄洒落と下ネタの波状攻撃に会場は笑いの渦です。でも
ひとたび曲が始まればスリリングな演奏で、極上のアー
ト&エンタテイメントを満喫です。

各地で共演者も聴衆もそして私自身も感じてきたことで
すが、あらためてフスト・アルマリオの偉大さに敬服し
ました。高度な演奏テクニックを縦横に駆使し、しかも
それがすべて場を楽しくする方向へ使われる。ショウの
組み立てやお客さんの盛り上げ方、バンドの乗せ方など、
どれをとっても一流です。脱帽!




    JA NEWS 2004.5.1 〜金沢もっきりや〜



<いつでも音楽を>
フストは言います。「ただの音を吹いてはいけない。い
つでも音楽を演奏するんだ。たとえそれが単音のロング
トーンであっても、あるいはスケール練習であっても、
機械的に鳴らしてはいけない。音楽を奏でなくては」と。

「テクニックはたしかに重要だが、まず大事なのは音色
である。音楽的に意味のある音を出しているかどうかだ」

「音に意味を与えるのがミュージシャンの仕事だ。それ
は聴衆に向けたメッセージとなる」

「現実の人生は問題だらけだ。音楽はそれを癒すことが
できる。旧約聖書ダビデ王の竪琴(*)のように」

  * 旧約聖書:サムエル記より
   羊飼いの子ダビデは、悪霊に憑かれて苦しんでい
   たイスラエル王サウルに仕え、得意の竪琴で王を
   慰めた。のちにダビデは戦場でゴリアテ(巨人戦
   士)を倒し、その首をイスラエルに持ち帰る。サ
   ウル王亡き後、ダビデは王位につき、イスラエル
   12部族を統合して統一国家を築きあげた。

「演奏しているとき私はいつも祈っている。聴衆がハッ
ピーになれるようにと。音楽は私にとっては祈りなんだ」

フストの音楽が宗教儀式に感じられたり(4.23)、キラ
キラと輝く天上の光を思わせる(4.25)のは、こういう
背景があったからなんですね。納得。


<もっきりやのフスト>
さて、そのフストの美しい音色をぐっと引き立ててくれ
るウッディなジャズクラブ。それが今夜の会場「もっき
りや」です。小さくて、暖かくて、そして深い音楽体験
ができる素晴らしいライブハウスです。共演は岡本勝之
(b)、安部誠彦(p)、中沢宏明(ds)というトリオ。

第1部
Nigtht And Day(トリオのみ)
Black Orphes
Bluesette
Nardis
A NIght in Tunisia

第2部
My Little Swade Shoes
Blues
In A Sentimental Mood
Joy Spring
Besame Mucho (Kiss Me Alot)
Donna Lee
(アンコール)
コロンビアの歌


今回の日本ツアーで、これまでアレンジした曲ばかり演
奏してきたフストですが、今夜は自由にセッションです。
簡単なリハをしただけで本番へ突入。縦横無尽に繰り出
すフストの艶やかなサウンドに、バンドも聴衆も翻弄さ
れていきます。

アンコールはフルート独奏によるコロンビアの歌。題名
を「Abrazos y Besos(アブラソス・イ・ベソス)」とい
うそうです。英語で言えば「Hugs And Kisses」、日本語
なら「だきしめてくちづけて」かな。しんみりと、しか
し情熱的に、フルートのメロディが城下町金沢の夜に鳴
り渡ります。

ライブ終了後は、打ち上げをかねてジャム・セッション。
ここでもフストは「強さ」を発揮。他のプレイヤーを圧
倒し、制圧し、そして解放しました。楽しい一夜でした。




  JA NEWS 2004.5.2 〜となみチューリップフェア〜



<百万本のチューリップ>
金沢をあとにして富山県砺波市へ。四百品種、百万本の
チューリップが咲き乱れる花の祭典「となみチューリッ
プフェア」で演奏です。お天気は最高、絶好の行楽日和
となり、たくさんのお客さんが会場を訪れました。

共演するのは地元の社会人ビッグバンド「フィールド・
ハラー・ジャズ・オーケストラ」。1993年、1995年にア
メリカの Monterey Jazz Festival へ、1999年にスイス
の Montreux Jazz Festival へ遠征した実力のあるバン
ドです。

この Golden Jazz Weeks 企画も毎年お引き受けいただ
き、今回で9回目を迎えます。ちなみに第1回から「皆勤」
のバンドは以下の通りです(本年公演順)。

 大阪 グローバル・ジャズ・オーケストラ
 静岡 スイング・ハード・ジャズ・オーケストラ
 富山 フィールド・ハラー・ジャズ・オーケストラ

来年は10回記念です。今後ともよろしくお願いします。


<真っ赤な花のじゅうたん>
今年はステージ前に深紅のチューリップがたくさん植え
られていて、客席から見ると真っ赤なじゅうたんの上で
演奏しているようです。

Wind Machine(フィールド・ハラーのみ)
April in Paris(フィールド・ハラーのみ)
After You've Gone
My Funny Valentine
A Train Mambo
Georgia on My Mind
Body And Soul
Billie's Bounce
Mambo Barbara
(アンコール)
Cherokee
コロンビアの歌

Mambo Barabara はフストのオリジナル曲。Barbaraはア
ルマリオ夫人の名前です。フストが奥さんに捧げたこの
曲には、バンドメンバーが「Barabara, Barabara」と歌
う箇所があります。今日フストは観客に向かって「イッ
ショニウタイマショウ」と斉唱を呼びかけました。

あとでフィールド・ハラーのメンバーがおっしゃってい
たのですが、「自分の女房の名前をみんなで連呼して、
照れくさくないのかな(笑)」。たしかにそうですね。

午前11:00〜12:00が予定されたコンサート時間でしたが、
アンコールが長引いたため終演は12:30になる熱演。フス
トもフィールド・ハラーも完全燃焼! という感じ。天気
はいいし、花は美しいし、音楽もエキサイティングで、
最高のコンサートでした。


<アラピアの宴>
1998年のボビー・シュー以来7年連続、富山公演のあと
は、北陸健康センター「アラピア」で過ごしています。
漢方励明薬湯、麦飯石低温サウナ、遠赤外線サウナ、座
り風呂、うずまき風呂、エステバス、ネックシャワー、
回遊浴、足湯、水風呂などなど、数々のお湯めぐりが楽
しめる施設です。

ここにフィールドハラーのメンバーや家族が集まって、
風呂に入り宴会をするのが恒例の過ごし方です。入浴習
慣の違いから、ふつうゲストアーティストは「お湯めぐ
り」に参加しないのですが、2000年ブルース・ポールソ
ン(tb)、2002年ボブ・シェパード(ts)、2003年サル・
クラキオーロ(tp)は、日本式の入浴を楽しみました。
フストは最後まで迷っていましたけど、やっぱり恥ずか
しくてあきらめました。また次の機会にね〜♪

宴会も盛り上がりました。「フィールド・ハラーの演奏、
特にリードアルト奏者のソロは私の心に火を灯しました。
誰かを驚かせてやろうというのではなく、ただ出てきて
淡々と吹く。あれは素晴らしかった。自分のテクニック
を披露することで盛り上げるのは邪道であり、心の中の
何かを聴衆の心へ届けることがミュージシャンの使命な
んだ」と、フストは熱く語りました。

「今度はバンドでアメリカへ行ってフストと共演しよう」
と、酔いも手伝ってバンドメンバーも気分が大きくなっ
ています。

ツアーもいよいよ大詰め。4月22日から続いている旅の疲
れを、のんびりお風呂につかって癒しました。




       JA NEWS 2004.5.3 〜名古屋〜



<最終公演はボトムライン>
いよいよフスト・アルマリオ日本公演も最終日。名古屋
のライブハウス「ボトムライン」で、レア・サウンズ・
ジャズ・オーケストラと共演です。

レア・サウンズといえば強力な観客動員が自慢で、いつ
もコンサートホールをいっぱいにしています。ところが
メンバーの間から「ライブハウスでもやってみたいよね」
という声が出て、今年はボトムラインを選ぶことにした
そうです。もちろん250席が埋まるフルハウス状態。

第1部(全曲レア・サウンズのみ)
Perdido
Trela Alegre
You'd Be So Nice to Come Home to
Someone to Watch Over Me
Time Waits No One
It's All Right with Me

第2部
Cruisin' for A Bluesin'(レア・サウンズのみ)
(以下フストと共演)
Sussudio
After You've Gone
My Funny Valentine
Memories
Sylvia
Samba Dees Godda Do It
(以下アンコール)
Georgia on My Mind
No Scuffle Shuffle
The Preacher
コロンビアの歌


<コール&レスポンス>
ライブハウスのいいところは、ステージと客席の距離が
近いこと。ジャズの醍醐味ともいえる「コール&レスポ
ンス」が会場全体で起こりやすくなります。

上記の通り、アンコールが4曲という結果になったのも、
いかにこのライブが盛り上がったかを物語っています。
もともとアンコール用には3曲しか用意していなかったの
ですが、会場の熱気に応えて、フストがコロンビアの歌
を付け加えたのです。

静まり返った会場に、フルートの音色がしみわたります。
ピンスポットを浴びたフストの姿だけが暗闇に浮かび上
がり、ボトムラインが聖なる空気に包まれる。音楽を奏
でること、そして生きることの意味を、ひとりひとりに
問いかけるような深い演奏でした。


<手羽先で乾杯!>
打ち上げは名古屋名物の手羽先をつまみながら、飲めや
歌えの大騒ぎ。フストもごきげん、レア・サウンズはい
つもの通り盛り上がっています。

来年は誰が来るのかまだ決まっていませんが、レア・サ
ウンズではすでに2005年5月1日のホールを予約している
とのこと。ありがたいことです。私も気合いを入れて素
晴らしいアーティストを探します。今後とも末永くお付
き合いくださいね〜。

かくして2週間にわたるフスト・アルマリオ日本公演は、
多くの方々との出会いそして笑顔とともに、無事幕を降
ろすことができました。

みなさん、本当にありがとうございました。




       フスト・アルマリオ日本公演


4月23日(金) 
伊丹でグローバルJOと共演
伊丹STAGE TEL:072-777-3818
http://www.eonet.ne.jp/~global-jazz-orch/
http://www.geocities.jp/stage_jazz/

4月24日(土) 
大阪梅田でグローバルJOと共演
Royal Horse TEL:06-6312-8958
http://www.eonet.ne.jp/~global-jazz-orch/
http://www.mmjp.or.jp/live-info/shop/rhorse.html

4月25日(日) 
東京でたまドリームJOと共演
京王プラザホテル八王子 TEL:0426-56-3111 
http://www.tama-dream.com/
http://www.keioplaza.co.jp/hachioji/
 
4月26日(月) 
東京神田公演
【カウント・ベイシー100年の歴史を振り返る】
〜没後20年の命日を記念して〜
明治大学ビッグ・サウンズ・ソサェティ・オーケストラ
はベイシーナンバーを得意レパートリーとし、2000年か
ら山野ビッグバンド・コンテストで四連覇するなど、学
生ビッグバンド界の頂点に立つチャンピオンバンドです。
このたび瀬川昌久氏の解説を加えながら、カウント・ベ
イシ−楽団の歴史をたどり、20回目の命日を追悼する運
びとなりました。一緒にベイシーを偲びましょう。
Tokyo TUC TEL:03-3866-8393
http://www.geocities.co.jp/MusicHall/6087/
http://www.tokyouniform.com/tokyotuc/

4月27日(火) 
国際基督教大学モダン・ミュージック・ソサェティ
(MMS)でクリニック
TEL:0422-33-3659
http://mms-icu.hp.infoseek.co.jp/

4月28日(水)
OFF。

4月29日(木) 
スイングハードJOと共演
静岡しずぎんホール・ユーフォニア TEL:054-250-8777
http://homepage.mac.com/sazuka65/swing/
http://www.web-agora.com/euphonia/

4月30日(金) 
Tokyo TUC 横山達治スペシャル・プロジェクトと共演。
Tokyo TUC TEL:03-3866-8393
http://www2.plala.or.jp/yoshidaya/ivento/yoko_schedule.html
http://www.tokyouniform.com/tokyotuc/

5月1日(土) 
岡本勝之Trioと共演
金沢もっきりや TEL:076-231-0096
http://homepage2.nifty.com/scat/index.html
http://www.spacelan.ne.jp/~mokkiriya/

5月2日(日) 
フィールドハラーJOと共演
富山県砺波市チューリップフェア TEL:0763-33-7716
http://homepage2.nifty.com/scat/index.html
http://www.city.tonami.toyama.jp/kanko/event/tulip/tulip.htm#top

5月3日(月) 
レアサウンズJOと共演
名古屋ボトムライン TEL:052-731-1240
http://www.raresounds.org/
http://bottomline.co.jp/

投稿者 kurosaka : 2004年05月06日 | トラックバック